看板の撤去費用はいくら?種類別相場や安く抑える方法、注意点を解説

看板 撤去 費用のサムネイル
稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、解体工事や空き家問題について全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

この記事でわかること
  • 看板の撤去費用の相場や、具体的な見積もり事例がわかる
  • 看板の撤去費用が高くなる原因や、費用を抑える方法がわかる
  • 看板撤去を業者へ依頼する際に確認すべき見積書の内容や注意点がわかる

「店の看板を撤去したいけれど、どこに依頼すればいいのだろう」「費用はどのくらいかかるのだろう」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、看板撤去の依頼先は解体業者や看板屋が一般的です。費用は数千円から数十万円まで幅があり、看板の種類・大きさ・設置場所によって異なります。ただし、複数業者から見積もりを取ったり、利用できる補助金を確認したりすることで費用を抑えられる可能性があります。

この記事では、11万件以上の解体ユーザーからの相談実績を持つ「あんしん解体業者認定協会」の監修のもと、看板の種類別の撤去費用相場や費用が高くなる原因、依頼前に確認すべき注意点などを解説します。

この記事の制作チーム

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中野 達也監修者

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事

中野 達也(なかの たつや)

解体工事業の技術管理者であり、解体工事施工技士を保有。2011年に解体業者紹介センターを鈴木佑一と共に創設。2013年に一般社団法人あんしん解体業者認定協会を設立し、理事に就任。めざまし8(フジテレビ系列)/ひるおび(TBS系列)/ 情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)/バイキングMORE(フジテレビ系列)など各種メディアに出演。

辰巳 浩晃現場解説

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 お客様窓口 マネージャー

辰巳 浩晃(たつみ ひろあき)

解体工事のご相談・現場調査の立会い・見積書説明など、お客様窓口としてお客様の不安解消と工事サポートに注力するマネージャー。「同じ解体でも、ひとつとして同じ現場はない」を信条に、一件一件の個性を大切にしながら、お客様が晴れやかな気持ちで工事当日を迎えられるよう伴走。お持ちの見積書が適正かどうかも、数分のお電話で判断できるよう、第三者目線でのアドバイスを心がけている。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。

稲垣 瑞稀運営責任者

「スッキリ解体」編集長

稲垣 瑞稀(いながき みずき)

解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。近年は解体の前段にある空き家問題(管理・解体・補助金・税制)にも取材領域を広げている。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。

馬場 美月執筆

「スッキリ解体」専属ライター

馬場 美月(ばば みづき)

「解体工事の準備から完了まで、初めての方でも迷わないよう、一つずつ丁寧に解説します。」

「初心者にもわかりやすく」をモットーに、解体工事の全工程をステップバイステップで解説する記事を得意とするライター。毎週の専門勉強会で得た知識や業者様へのインタビューを元に、手続きの流れや専門用語を図解なども交えながら、読者が迷わずに理解できる記事作りを心がけている。

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【種類別】看板の撤去費用相場

看板の撤去費用は、看板の種類によって異なります。まずは、代表的な看板の種類ごとの撤去費用相場を確認しましょう。

看板の種類撤去費用相場
袖看板2万円~15万円
スタンド看板1万円~3万円
壁面看板3万円~20万円
ウィンドウシート1万5,000円~5万円
野立て看板2万円~30万円
ポール看板15万円~50万円
カルプ文字1万円~10万円
プレート看板1万5,000円~5万円
テント看板2万円~15万円
ネオン看板2万円~25万円
木製看板2万円~10万円
懸垂幕・横断幕2万円~5万円
フラッグ1万5,000円~3万円
のぼり3,000円~1万円

※上記の坪単価データは、監修の「あんしん解体業者認定協会」が保有する2023年~2024年の全国約1,200社の見積もりデータを基に算出した独自のものです。
※上記は看板本体の撤去・処分費を含む一般的な目安です。高所作業や足場設置、原状回復工事が必要な場合は別途費用が発生します。

袖看板

袖看板の画像

袖看板とは、建物の壁面から道路側へ突き出すように設置された看板です。飲食店・美容室・テナントビルなどで多く見られます。

撤去費用相場は2万円~15万円程度です。設置場所によって費用が変わり、2階以上の高所に設置されている場合は高所作業車や足場が必要なため、費用が高くなります。

スタンド看板

スタンド看板の画像

スタンド看板とは、店舗の入口や敷地内に設置される置き型の看板です。A型看板や電飾スタンド看板など、さまざまな種類があります。

撤去費用相場は1万円~3万円程度です。固定されていないタイプであれば比較的簡単に撤去できますが、大型のスタンド看板や重量のある電飾タイプは搬出作業や処分費が追加で発生します。

壁面看板

壁面看板の画像

壁面看板とは、建物の外壁や入口上部などに直接取り付けられている看板です。店舗名や会社名を表示する看板として、幅広く利用されています。

撤去費用相場は3万円~20万円程度です。看板の撤去後にビス穴の補修や、外壁の塗装などの原状回復工事が必要な場合は追加費用が発生します。

ウィンドウシート

ウィンドウシートの画像

ウィンドウシートとは、店舗や事務所のガラス面に貼り付けるシートタイプの看板です。

撤去費用相場は1万5,000円~5万円程度です。比較的簡単に撤去できる場合が多いですが、長期間貼られていたシートは粘着剤が残りやすく、専用の薬剤や工具を使った除去作業が必要です。

野立て看板

野立て看板の画像

野立て看板とは、道路沿いや空き地などに独立して設置されている看板です。店舗案内や広告看板として利用されることが多く、支柱を地面に固定して設置されています。

撤去費用相場は2万円~30万円程度です。看板本体だけを撤去する場合と比べて、支柱の切断・引き抜き作業や地中の基礎部分の掘り起こし作業が必要な場合は撤去費用が高くなります。

ポール看板

ポール看板の画像

ポール看板とは、支柱の上部に看板を設置した自立式の看板です。ロードサイド店舗・ガソリンスタンド・商業施設などで多く見られます。

撤去費用相場は15万円~50万円程度です。高さや重量がある看板が多く、撤去には高所作業車やクレーン車が必要です。また、支柱や基礎コンクリートまで撤去する場合は作業量が増え、費用が高くなります。

カルプ文字

カルプ文字の画像

カルプ文字とは、発泡素材などで作られた立体的な文字型看板です。店舗名や企業ロゴなどを壁面に設置する際によく使用されます。

撤去費用相場は1万円~10万円程度です。文字を一つずつ取り外す必要があるため、文字数が多い場合は取り外す作業や撤去後の処理に時間がかかり、費用が高くなります。また、接着剤や固定金具の跡が残る場合は壁面補修費が別途必要です。

プレート看板

プレート看板の画像

プレート看板とは、アルミ複合板やアクリル板などを使用した平面的な看板です。会社名や案内表示など、小規模な表示看板として多く利用されています。

撤去費用相場は1万5,000円~5万円程度です。比較的軽量で取り外しやすい看板ですが、複数枚設置されている場合は撤去箇所が増えます。また、強固に固定されている場合はビスや金具の取り外しに手間がかかり、費用が高くなります。

テント看板

テント看板の画像

テント看板とは、店舗入口のひさしやテント部分に広告表示を施した看板です。飲食店や商業施設などで利用されています。

撤去費用相場は2万円~15万円程度です。テント生地のみを撤去する場合は比較的少ない作業で済みますが、骨組みやフレームまで撤去する場合は部材の解体や取り外し作業が必要で、費用が高くなります。

ネオン看板

ネオン看板の画像

ネオン看板とは、ネオン管や照明設備を使用した発光タイプの看板です。飲食店や繁華街の店舗などで多く利用されています。

撤去費用相場は2万円~25万円程度です。看板本体の撤去に加えて、電気配線や照明設備の取り外しが必要で、通常の看板より作業工程が増えます。また、使用されている部材によっては処分費が追加で発生します。

木製看板

木製看板の画像

木製看板とは、木材を加工して作られた看板です。飲食店・旅館・観光施設などで使用されています。

撤去費用相場は2万円~10万円程度です。小型の壁付け看板は撤去しやすいのに対し、支柱付きの大型看板や地面に埋め込まれた看板は支柱や基礎部分の撤去が必要で、費用が高くなります。

懸垂幕・横断幕

横断幕の画像

懸垂幕や横断幕とは、布やターポリン素材などを使用した幕型の広告です。建物の壁面やイベント会場などで使用されます。

撤去費用相場は2万円~5万円程度です。幕のみを取り外す場合は比較的簡単に撤去できます。一方で、昇降装置や固定金具まで撤去する場合は設備の取り外し作業や部材の処分が必要で、費用が高くなります。

フラッグ

フラッグの画像

フラッグとは、ポールや壁面に取り付ける旗型の広告です。店舗周辺や商業施設などで装飾や案内目的で使用されます。

撤去費用相場は1万5,000円~3万円程度です。小型で取り外しやすいものが多く、比較的少ない費用で撤去できます。一方で、大量に設置されている場合は取り外す枚数が増えて作業時間がかかり、撤去費用が高くなります。

のぼり

のぼりの画像

のぼりとは、店舗前やイベント会場などで使用される簡易的な広告旗です。

撤去費用相場は3,000円~1万円程度です。大量に設置されている場合は取り外し作業や処分する枚数が増えるため、費用が高くなります。

一方で設置方法が簡単なものが多く、自分で取り外して処分できるケースもあります。ただし店舗や事業で使用しているのぼりは事業系ごみとして扱われ、自治体の回収サービスを利用できない場合があります。

看板の撤去費用が高くなる5つの要因

看板撤去の費用は数万円で済むケースがあれば、数十万円以上かかるケースもあります。この費用差が生まれる理由について、『あんしん解体業者認定協会』で数多くの解体現場に携わってきた辰巳マネージャーに伺いました。

辰巳 浩晃 現場解説

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 お客様窓口 マネージャー

辰巳 浩晃 (たつみ ひろあき)

解体工事のご相談・現場調査の立会い・見積書説明など、お客様窓口としてお客様の不安解消と工事サポートに注力するマネージャー。「同じ解体でも、ひとつとして同じ現場はない」を信条に、一件一件の個性を大切にしながら、お客様が晴れやかな気持ちで工事当日を迎えられるよう伴走。お持ちの見積書が適正かどうかも、数分のお電話で判断できるよう、第三者目線でのアドバイスを心がけている。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。

マネージャー 辰巳浩晃

特に以下の5つの要因に当てはまる場合は、相場より費用が高くなる傾向があります。

要因1:大型・重量のある看板である

看板のサイズや重量が大きいほど撤去に必要な人員や機材が増え、費用も高くなります。特に鉄骨フレームやステンレスなど重量のある素材を使用した看板は、取り外しに特殊な機材や重機が必要な場合があります。

ロードサイドに設置された大型ポール看板の画像
マネージャー 辰巳浩晃

画像のような大型ポール看板の撤去には、クレーン車による吊り上げ作業が不可欠です。

マネージャー 辰巳浩晃

機材のチャーター費や現場を支える複数の作業員、さらには廃棄物処分費も増大するため、小規模な看板に比べ費用が高くなる傾向にあります。

要因2:高所作業車・クレーン車が必要である

看板が2階以上の高さや屋上に設置されている場合、脚立だけでの作業は難しく、高所作業車やクレーン車を使用して撤去を行う必要があります。これらの重機を使用する場合はレンタル料に加え、現場までの回送費やオペレーターの人件費が発生します。

マネージャー 辰巳浩晃

電線が近い場合やビルの壁面や屋上など高所に設置された大型看板を撤去する場合は、より大型のクレーン車や特殊な作業が必要となり、撤去費用が数万円以上高くなる場合があります。

要因3:足場が必要である

高所作業車が入り込めない狭い路地や、作業に時間がかかる大規模な壁面看板の撤去では建物の周りに足場を組む場合があります。

足場代は設置面積に応じて決まるため、看板の範囲が広いほど高額です。また、足場の組み立て・解体にはそれぞれ1日近くかかることもあり、人件費も増加します。さらに、人通りの多い場所では資材や工具の落下による事故を防ぐために養生範囲を広げる場合があり、足場関連の費用がさらに高くなる傾向があります。

足場を使った看板の取り外し作業の様子

解体工事における足場の必要性や費用については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

要因4:基礎の撤去が必要である

自立式のポール看板の撤去では、地上に見えている看板本体だけでなく、地中に埋まっているコンクリート基礎の処理方法によって費用が大きく変わります。ポールを地際で切断して表面を整えるだけであれば比較的安価ですが、基礎を完全に撤去する場合は重機による掘削・コンクリートの破砕・撤去した基礎の処分が必要で、費用が高くなる傾向があります。

アスファルトに設置された看板支柱の根元とコンクリート基礎の画像
マネージャー 辰巳浩晃

特に借地の返却土地売却に伴う原状回復では、基礎の全撤去が求められる場合があります。撤去範囲は契約条件によって異なるため、事前に土地所有者や不動産会社へ確認することが大切です。

要因5:警備員の配置が必要である

看板が道路に面している場合は作業中の安全確保や交通への影響を抑えるため、交通誘導を行う警備員を配置することがあります。その際は道路使用許可の申請費用に加え、警備員の人件費も発生します。特に交通量の多い道路や通学路沿いでは複数名の配置が求められることもあり、その分費用が高くなります。また、夜間作業では夜間手当が加算され、さらに費用が増える傾向があります。

看板の撤去費用事例

事例1:三重県津市 ポール看板の撤去事例

三重県津市 ポール看板の撤去事例の見積書01
三重県津市 ポール看板の撤去事例の見積書02
三重県津市 ポール看板の撤去事例の見積書03
三重県津市 ポール看板の撤去事例の見積書04
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名称仕様数量単位単価金額
看板撤去解体根切り128,00028,000
合計28,000
項目内容
看板の種類ポール看板
数量1箇所
総額税別2万8,000円

事例2:愛知県一宮市等 ポール看板の撤去事例

愛知県一宮市等 ポール看板の撤去事例
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内容数量単位単価金額
看板撤去3箇所20,00060,000
作業人工費225,00050,000
車両費115,00015,000
諸経費115,00015,000
値引き(有価物引き取り込み)1▲5,000▲5,000
小計135,000
消費税13,500
合計148,500
項目内容
看板の種類ポール看板
数量3箇所
1箇所あたりの単価4万9,500円
総額税込14万8,500円

看板の撤去費用を抑える3つの方法

看板の撤去費用は、依頼方法や工事の進め方によって変わります。ここでは、撤去費用を抑える3つの方法を紹介します。

方法1:複数の業者から見積もりを取る

看板の撤去費用には明確な定価がありません。業者によって保有する機材や廃棄物の処理ルートが異なるため、見積金額にも差が生じます。少なくとも2〜3社から見積もりを取ることで、自分のケースの適正価格を把握できるほか、他社の見積もりをもとに価格交渉を行える場合もあります。

マネージャー 辰巳浩晃

例えば2階部分に設置された壁面看板の撤去工事で、A社から18万円、B社から13万円、C社から11万円の見積もりが提示されたケースがありました。

マネージャー 辰巳浩晃

高所作業車の手配方法や有価物の買取可否などによって費用が変動し、同じ工事内容でも業者によって数万円程度の差が生じることがあります。

方法2:自治体の補助金制度を確認する

自治体によっては、事故防止や景観維持を目的として看板撤去に対する補助金制度を設けています。例えば「老朽屋外広告物撤去助成金」などにより、撤去費用の一部が補助されるケースがあります。また、空き店舗等活用事業の一環として、店舗改修やリニューアルに伴う看板撤去費用が補助対象となる場合もあります。

補助金制度の例

制度名自治体名補助額・補助率
広告塔除却・改修工事補助(除去のみ)群馬県高崎市一律5万円(対象経費が5万円未満の場合は実費額まで)
屋外広告物改修事業補助制度富山県富山市対象経費の1/3以内(上限20万円~100万円)
屋外広告物等・特定屋内広告物の撤去支援石川県金沢市対象経費の1/2~9/10(上限25万円~100万円)
商業地空き店舗活用事業長野県塩尻市対象経費の1/2(上限30万円~300万円)
マネージャー 辰巳浩晃

多くの補助金は工事着手前の申請が必要です。また、補助対象や申請条件は自治体によって異なるため、事前に制度内容を確認しましょう。

方法3:店舗の解体と同時に発注する

店舗の退去やリニューアルに伴って看板を撤去する場合は、解体工事や内装工事とまとめて発注すると費用を抑えられる可能性があります。看板撤去のみを依頼すると車両の回送費や職人の最低稼働費用が個別に発生しますが、他の工事と同時に行えば足場・重機・廃材の運搬車両などを共用できるため、工事全体のコスト削減につながります。

店舗解体については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

看板撤去を業者に依頼する際の注意点

看板撤去は費用だけで業者を選ぶと、工事後に追加費用や補修内容をめぐるトラブルが発生する場合があります。安心して工事を進めるためにも、契約前に見積書の内容や作業範囲を確認しておくことが重要です。

ここでは、業者選びで確認したい3つのポイントを解説します。

ポイント1:見積書の内訳を確認する

見積書に「看板撤去工事 一式 ○○円」と記載されている場合は、含まれる作業内容を業者へ確認しましょう。作業範囲が不明確だと、追加費用や認識の違いにつながる可能性があります。

一般的に、看板撤去には以下のような費用が含まれます。

  • 看板本体撤去費:看板の解体・取り外し費用
  • 撤去跡補修費:看板を固定していたビス(ねじ)の穴埋めや塗装など、撤去後の壁面を整える費用
  • 足場設置・解体費:高所作業に必要な足場費用
  • 重機・車両費:高所作業車やクレーン車の使用費用
  • 廃棄物処理運搬費:撤去した看板の運搬・処分費用
  • 諸経費:現場管理費や道路使用許可の申請費用など
マネージャー 辰巳浩晃

追加費用が発生する条件具体的な金額も事前に確認しておくことで、費用トラブルを防ぎやすくなります。

ポイント2:産業廃棄物の処理方法を確認する

撤去した看板が適切に処理されるよう、契約前に処分方法やマニフェスト(産業廃棄物管理票)の発行について確認しましょう。

看板を撤去すると、看板本体や取り付け金具などの廃棄物が発生します。マニフェストは、これらの廃棄物が収集運搬業者や処理業者を経て、適正に処理されたことを確認するための書類です。

マニフェスト

不適切な処理や不法投棄が行われた場合、通常は処理を行った業者が責任を負います。ただし不適切な処理を把握しながら依頼した場合は、依頼主も責任を問われる可能性があります。

出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律

第十二条の三 その事業活動に伴い産業廃棄物を生ずる事業者(中間処理業者を含む。)は、その産業廃棄物(中間処理産業廃棄物を含む。第十二条の五第一項及び第二項において同じ。)の運搬又は処分を他人に委託する場合(環境省令で定める場合を除く。)には、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しと同時に当該産業廃棄物の運搬を受託した者(当該委託が産業廃棄物の処分のみに係るものである場合にあつては、その処分を受託した者)に対し、当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量、運搬又は処分を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を記載した産業廃棄物管理票(以下単に「管理票」という。)を交付しなければならない。

第十九条の六 二 排出事業者等が当該産業廃棄物の処理に関し適正な対価を負担していないとき、当該収集、運搬又は処分が行われることを知り、又は知ることができたときその他第十二条第七項、第十二条の二第七項及び第十五条の四の三第三項において準用する第九条の九第九項の規定の趣旨に照らし排出事業者等に支障の除去等の措置を採らせることが適当であるとき。

引用:廃棄物の処理及び清掃に関する法律|e-Gov法令検索

ポイント3:原状回復の範囲を確認する

看板撤去後の補修範囲は事前に確認しておきましょう。撤去後にどこまで補修するかは業者によって対応範囲が異なるため、認識の違いによるトラブルにつながる場合があります。

特に賃貸物件の退去時に看板を撤去する場合、オーナーが求める原状回復の範囲と業者の見積もりに含まれる補修内容が異なることがあります。事前にオーナーへ必要な補修範囲を確認し、その内容を業者の見積書や契約書に明記してもらいましょう。

【FAQ】看板の撤去に関するよくある質問

老朽化した看板を放置しても大丈夫ですか?

老朽化した看板を放置するのはおすすめできません。

腐食や部品の落下によって通行人や近隣に被害を与えた場合、民法第717条に基づき所有者が損害賠償責任を負う可能性があります。また、安全性に問題がある看板は、屋外広告物法や自治体の条例に基づいて修繕・撤去を求められることもあります。事故や行政処分を防ぐためにも、早めの点検や撤去を検討しましょう。

出典:民法、屋外広告物法

第七百十七条 土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

引用:民法|e-Gov法令検索

第七条 都道府県知事は、条例で定めるところにより、第三条から第五条までの規定に基づく条例に違反した広告物を表示し、若しくは当該条例に違反した掲出物件を設置し、又はこれらを管理する者に対し、これらの表示若しくは設置の停止を命じ、又は相当の期限を定め、これらの除却その他良好な景観を形成し、若しくは風致を維持し、又は公衆に対する危害を防止するために必要な措置を命ずることができる。

引用:屋外広告物法|e-Gov法令検索

看板を撤去する際、必要な届け出はありますか?

はい、看板の種類や設置場所によっては届け出や許可申請が必要です。

  • 屋外広告物除去届:自治体の許可を受けて設置した看板を撤去する場合
  • 建築基準法上の手続き:高さ4mを超える看板などで、自治体への届出や報告が必要な場合
  • 道路使用許可:高所作業車やクレーン車を使用するなど、撤去作業で道路を使用する場合

必要な手続きや提出先は自治体によって異なります。事前に自治体へ問い合わせたり、見積もり時に業者へ必要な届出の有無を確認したりしておきましょう。

なお、道路使用許可については以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

出典:屋外広告物法、建築基準法、道路交通法

第四条 都道府県は、条例で定めるところにより、良好な景観を形成し、若しくは風致を維持し、又は公衆に対する危害を防止するために必要があると認めるときは、広告物の表示又は掲出物件の設置(前条の規定に基づく条例によりその表示又は設置が禁止されているものを除く。)について、都道府県知事の許可を受けなければならないとすることその他必要な制限をすることができる。

引用:屋外広告物法|e-Gov法令検索

第八十八条 煙突、広告塔、高架水槽、擁壁その他これらに類する工作物で政令で指定するもの及び昇降機、ウォーターシュート、飛行塔その他これらに類する工作物で政令で指定するもの(以下この項において「昇降機等」という。)については、(中略)第十五条の二(中略)での規定を準用する。

第十五条
2 前項の規定にかかわらず、同項の建築物の建築又は除却が第一号の耐震改修又は第二号の建替えに該当する場合における同項の届出は、それぞれ、当該各号に規定する所管行政庁が都道府県知事であるときは直接当該都道府県知事に対し、市町村の長であるときは当該市町村の長を経由して行わなければならない。

引用:建築基準法|e-Gov法令検索

第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ。)を受けなければならない。
一 道路において工事若しくは作業をしようとする者又は当該工事若しくは作業の請負人
二 道路に石碑、銅像、広告板、アーチその他これらに類する工作物を設けようとする者
三 場所を移動しないで、道路に露店、屋台店その他これらに類する店を出そうとする者
四 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者

引用:道路交通法|e-Gov法令検索

まとめ

看板撤去の費用は、看板の種類・大きさ・設置場所によって大きく異なります。特に大型看板や高所に設置された看板では高所作業車・クレーン車・足場が必要となり、費用が高くなる傾向があります。

看板撤去を検討している場合は、以下の流れで進めるとスムーズです。

  1. 看板の状態を確認する
    看板の種類・大きさ・設置場所・劣化状況を確認します。
  2. 補助金や必要な手続きを確認する
    自治体の補助金制度や、撤去に必要な届出の有無を確認します。
  3. 業者へ見積もりを依頼する
    複数の業者から見積もりを取り、費用や作業内容を比較します。
  4. 見積書の内容を確認して契約する
    撤去費用だけでなく、原状回復の範囲や廃棄物処理方法まで確認しましょう。
  5. 撤去工事を実施する
    契約内容に沿って工事を進め、完了後は必要に応じてマニフェストなどの確認を行います。
マネージャー 辰巳浩晃

看板は設置から年数が経つと、腐食や劣化によって落下・倒壊のリスクが高まります。安全面に不安がある場合は放置せず早めに状態を確認し、専門業者へ相談することが大切です。

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