この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
- はつり工事の種類や、一般的な解体工事との違いがわかる
- はつり工事の費用相場と、費用が高くなる要因がわかる
- はつり工事の騒音・振動対策と、近隣トラブルを防ぐ方法がわかる
建物の解体や部分解体、リノベーションの見積書を見たときに「はつり(斫り)工事」「はつり工」といった項目を見かけて、以下のような疑問や不安を感じていませんか?
「通常の解体工事と何が違うの?」
「残したい柱や基礎、隣の家を傷つけずに解体できるの?」
「工事の音がうるさそうだけど、近所からクレームが来ないか心配」
建物全体を重機で解体する工事とは異なり、はつり工事は残す部分を傷つけないように注意しながら、必要な箇所だけを削ったり壊したりする工事です。重機が入れない場所や、建物の一部だけを解体する場面でも使われます。一方で作業では大きな騒音や振動が発生するため、近隣への配慮も欠かせません。
この記事では、11万件以上の解体ユーザーからの相談実績を持つ「あんしん解体業者認定協会」の監修のもと、はつり工事の基礎知識から一般的な解体工事との違い、費用相場、騒音・振動への対策までわかりやすく解説します。
監修者
現場解説一般社団法人あんしん解体業者認定協会 お客様窓口 マネージャー
辰巳 浩晃(たつみ ひろあき)
解体工事のご相談・現場調査の立会い・見積書説明など、お客様窓口としてお客様の不安解消と工事サポートに注力するマネージャー。「同じ解体でも、ひとつとして同じ現場はない」を信条に、一件一件の個性を大切にしながら、お客様が晴れやかな気持ちで工事当日を迎えられるよう伴走。お持ちの見積書が適正かどうかも、数分のお電話で判断できるよう、第三者目線でのアドバイスを心がけている。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。
運営責任者「スッキリ解体」編集長
稲垣 瑞稀(いながき みずき)
解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。近年は解体の前段にある空き家問題(管理・解体・補助金・税制)にも取材領域を広げている。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。
執筆「スッキリ解体」専属ライター
馬場 美月(ばば みづき)
「解体工事の準備から完了まで、初めての方でも迷わないよう、一つずつ丁寧に解説します。」
「初心者にもわかりやすく」をモットーに、解体工事の全工程をステップバイステップで解説する記事を得意とするライター。毎週の専門勉強会で得た知識や業者様へのインタビューを元に、手続きの流れや専門用語を図解なども交えながら、読者が迷わずに理解できる記事作りを心がけている。
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※ 概算は目安です。正確な金額は現地調査による見積もりが必要です
はつり工事とは?
はつり工事とは、主にコンクリート・アスファルト・モルタル・ブロックなどの硬い建材を「削る」「切る」「壊す」「穴を開ける」作業全般を指します。漢字では「斫り」と表記します。
建物を丸ごと壊すのではなく、必要な部分だけを削ったり部分的に壊したりするのが特徴です。はつり工事を専門に行う職人を「はつり屋」「はつり工」と呼びます。
「はつり工事」と「解体工事」の違い
解体やリフォームを検討する上で、まず押さえておきたいのが「解体工事」と「はつり工事」の違いです。どちらも「壊す作業」ですが、壊す範囲や方法に違いがあります。
| 項目 | はつり工事 | 一般的な解体工事 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 建物の一部を加工・撤去する | 建物を取り壊して更地にする |
| 作業範囲 | 局所的・部分的 | 建物全体・広範囲 |
| 使用する道具 | 小型電動ピック・ハンドブレーカー・タガネ・コアドリルなど | 油圧ショベル・大型ブレーカー・圧砕機など |
| 作業方法 | 手作業を中心に細かく作業する | 重機を使って広範囲を解体する |
| 作業スピード | 手作業が中心のため時間がかかる | 重機を使うため比較的短時間で進めやすい |
運営者 稲垣はつり工事は建物の一部を手作業などで削ったり壊したりして、部分的に加工・撤去する工事です。一方で解体工事は重機などを使って建物全体を取り壊し、更地にすることを目的とした工事です。
【専門家に聞いた】はつり工事のメリット・デメリット
では、一般的な解体工事より手間のかかる「はつり工事」を行うのはなぜでしょうか。
ここでは、「あんしん解体業者認定協会」で数多くのはつり工事に関する相談に対応してきた辰巳マネージャーに、はつり工事のメリットとデメリットを伺いました。
現場解説
一般社団法人あんしん解体業者認定協会 お客様窓口 マネージャー
辰巳 浩晃 (たつみ ひろあき)
解体工事のご相談・現場調査の立会い・見積書説明など、お客様窓口としてお客様の不安解消と工事サポートに注力するマネージャー。「同じ解体でも、ひとつとして同じ現場はない」を信条に、一件一件の個性を大切にしながら、お客様が晴れやかな気持ちで工事当日を迎えられるよう伴走。お持ちの見積書が適正かどうかも、数分のお電話で判断できるよう、第三者目線でのアドバイスを心がけている。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。
マネージャー 辰巳浩晃はつり工事には、解体工事にはない大きなメリットがある一方で、気をつけるべきデメリットも存在します。まずはポイントを整理してみましょう。
メリット
- 必要な部分だけを残せる
残したい基礎・柱・隣接する建物を傷つけずに解体・改修できます。 - 狭小地でも施工できる
重機が入れない路地裏や室内でも工事が進められます。 - 廃材処分費の削減
壊す範囲を最小限に抑えるため、コンクリートガラの処分費用を抑えられます。
デメリット
- 騒音・振動が大きい
コンクリートを直接打撃するため、近隣に大きな音と揺れが伝わる場合があります。 - 工期・人件費がかさむ
手作業が多いため、解体面積が広いと人工代(日当)が高くなりやすいです。
マネージャー 辰巳浩晃はつり工事は、重機が入らない狭い場所や一部だけを残したいリフォームなどで「かゆいところに手が届く」便利な工法です。
一方で手作業が中心になるため工事費が高くなりやすく、騒音や振動も発生します。特に騒音によるご近所トラブルを防ぐためには、業者による丁寧な事前挨拶が欠かせません。
マネージャー 辰巳浩晃「広範囲なら重機、局所的なら手作業(はつり)」というように、メリットとデメリットを理解した上で現場に合わせて使い分けることが大切ですね。
はつり工事の代表的な3つの種類
解体・リフォーム現場で行われるはつり工事は、目的によって以下の3つに分かれます。
- コンクリートはつり工事
- はつりこわし工事
- はつり仕上げ工事
① コンクリートはつり工事
コンクリートはつり工事とは、コンクリートの表面を削って寸法を調整したり配管・配線を通す穴を開けたりする工事です。
- 具体例
- サッシやドアを交換するため、コンクリート開口部を数センチ削って広げる。
- バリアフリー化のために床のコンクリート段差を平らに削る。
- エアコンや水道管を通すために円形の穴を開ける。
② はつりこわし工事
はつりこわし工事とは、残したい建物の構造を傷つけずに不要な一部分だけを完全に壊して取り除く工事です。解体工事の見積書に載る「はつり」の多くはこの作業を指します。
- 具体例
- 間取り変更で、部屋を仕切るコンクリート壁だけを壊す。
- 外構解体で、カーポートの柱を立て直すために土間コンクリートの一部だけを四角く砕いて撤去する。
- 長屋(連棟住宅)の切り離し解体で、隣家と接している壁を手作業で慎重に壊す。
③ はつり仕上げ工事
はつり仕上げ工事とは、コンクリートの表面をあえて削って凹凸をつけ、デザイン性を高めたり接着性を強化したりする工事です。
- 具体例
- 擁壁(ようへき)や塀の表面をノミで叩いて削り、天然石風の風合いを出す。
- コンクリートの上に新しいモルタルやタイルを施工する前に、密着性を高めるために表面をザラザラに削る。
はつり工事が必要とされる6つのケース
はつり工事が発生する代表的なシチュエーションは以下の6つです。
ケース1:重機が入れない狭小地や隣家が密接している場合
隣の家との隙間が数十cmしかない狭い路地などの重機を使えない場所では、建物全体や一部を壊す場合でも手作業が必要な場合があります。こうした作業スペースが限られた場所では、作業員が電動ピックなどを使ってはつり解体を進めます。
ケース2:室内の間取り変更や部分解体を行う場合
中古マンションや戸建てのフルリノベーションなどで間取りを変更する際、仕切り壁や床のコンクリートなど不要な部分だけを撤去するためにはつり工事を行います。柱や梁などの「残すべき構造体」を傷つけないよう、職人が手作業で慎重に破砕します。
ケース3:配管・配線の新設や移動に伴う穴あけが必要な場合
キッチンの移動やエアコンの新設などに伴い、コンクリートの壁や床スラブに配管用の貫通穴(コア抜き)を開けたり、配線を通すための溝を掘ったりします。
ケース4:外構の設置や改修を行う場合
駐車場の土間コンクリートの一部を壊して花壇に作り変えたり、カーポートや門扉・フェンスを新設するために、柱を固定する部分のコンクリートを削ったりする際に行われます。
ケース5:コンクリートのひび割れや破損を修繕する場合
時間が経ってひび割れたり劣化した道路や駐車場のコンクリートを部分的に削り取って、新しく舗装し直す修繕工事にもはつり工事が使われます。また、建築時に型枠からはみ出した余分なコンクリートを削り落とす作業もはつり工事の一つです。
ケース6:デザイン性を高めたり、接着性を強めたりする仕上げを行う場合
建物の外観や内装を整えるため、コンクリートの表面をあえて削って凹凸をつけて天然石風の風合いに仕上げることがあります。また、新しいタイルやモルタルを施工する前に表面をザラザラに削って密着性を高める「目荒らし」にも用いられます。
はつり工事の主な工法と使用する道具
はつり工事には、ハンマーを使った手作業から専用の重機や機械を使う方法まで様々な工法があります。現場の広さ・作業内容・騒音への配慮などを踏まえて工法を選ぶことで、建物への負担や近隣への影響を抑えられます。
ここでは、代表的な3つの工法をご紹介します。
工法1:人力中心

職人の手作業を中心に、電動工具や空気圧工具を使ってコンクリートを少しずつ壊す工法です。
- 主な道具:小型電動ピック、チッパー、タガネ(のみ) など
- 向いている場所:室内のリフォーム解体、重機が入らない狭い場所、細かな寸法調整が必要な場所
工法2:機械使用

油圧ショベルなどの重機にブレーカーを取り付け、油圧の力でコンクリートを効率よく壊す工法です。
- 主な道具:油圧ショベル、ブレーカーアタッチメントなど
- 向いている場所:広い駐車場や厚みのあるコンクリート土間など、広い範囲を効率よく壊す必要がある場所
工法3:特殊工法(低騒音・低振動)
専用の機械を使い、騒音や振動を抑えながらコンクリートを切断・削り取る工法です。
- 主な工法と道具
- コアドリル工法:ダイヤモンドビットを高速回転させ、コンクリートを円形にくり抜きます。
- ウォータージェット工法:超高圧の水を吹き付け、コンクリートを削り取ります。
- ワイヤーソー工法:ダイヤモンドを埋め込んだワイヤーを高速回転させ、コンクリートを切断します。
- 向いている場所:住宅密集地や病院・学校など、騒音や振動をできるだけ抑える必要がある場所
はつり工事の費用相場
はつり工事の費用は、主に施工面積に応じたm2単価または職人の作業日数に応じた人工単価で算出されます。
【費用の目安】
- 施工面積による場合:2,000円 〜 8,000円 / m2
- 職人の人工単価による場合:3万5,000円 〜 4万5,000円 / 人工(日)
作業内容別の費用相場一覧
| 作業内容 | 費用相場の目安 | 対象工事 |
|---|---|---|
| 土間コンクリートはつり(厚さ5〜10cm) | 3,000円〜6,000円 / m2 | 駐車場・床面の解体 |
| コンクリート壁はつり(厚さ10〜15cm) | 4,000円〜8,000円 / m2 | 間仕切り壁の部分解体 |
| モルタル・タイル剥がし | 2,000円〜5,000円 / m2 | 浴室・外壁の下地調整 |
| ブロックのはつり | 3,000円〜6,000円 / m2 | ブロック塀や花壇などの解体 |
| コンクリートの穴あけ(コア抜き) | 3,000円〜1万円 / 箇所 | 配管・配線用の穴あけ |
※上記は作業本体の費用です。廃材の運搬処分費や養生費が別途かかります。
※上記の金額は『あんしん解体業者認定協会』が保有する、2020年〜2025年7月の解体工事データ30,000件以上を基に算出しています。
※上記の金額は平均値です。実際の解体費用は現場の状況や建物の状態によって変動します。
はつり工事の費用が高くなる要因
はつり工事の費用は、現場の条件や作業内容によって高くなることがあります。主な要因は以下の4つです。
- コンクリートが厚い・鉄筋が多い
コンクリートが分厚い場合や、鉄筋が多く入っているRC造などでは破砕や切断に時間がかかり、作業費が高くなることがあります。 - 重機を搬入しにくい・運搬距離が長い
重機やトラックを現場に横付けできない場合、はつったコンクリートガラを手押し車などで運ぶ「小運搬」が必要で、その分の人件費がかかります。 - 夜間・休日に作業する
商業施設やマンションの規約などで夜間や休日に作業する場合、通常より人件費が高くなり工事費が増えることがあります。 - 養生や分別に手間がかかる
住宅密集地や室内では騒音や粉じんを抑えるための養生が必要になるほか、コンクリートガラと鉄筋を手作業で分別する場合もあり作業費が増えることがあります。

運営者 稲垣画像のように重機が入れない現場では、職人の手作業が増えるため作業に時間がかかります。さらに解体後のコンクリートガラと鉄筋を現場で分別・梱包する作業にも手間がかかり、その分の人件費が必要です。
【専門家に聞いた】適正価格で安全にはつり工事を依頼するためのポイント
ここで、あんしん解体業者認定協会の辰巳マネージャーに、はつり工事の見積もりの見極め方について伺いました。
マネージャー 辰巳浩晃はつり工事の費用は、m2単価や人工単価をベースにしつつも、重機の搬入可否やコンクリートの厚み・鉄筋の有無、分別・運搬などの作業条件によって変動します。
マネージャー 辰巳浩晃そのため費用相場はあくまで「基本的な目安」として捉え、実際に見積もりを取る際は以下のポイントを確認しましょう。
- 金額が妥当か
相場と比べて極端に高い・安い見積もりになっていないか確認します。安すぎる場合は、必要な作業や処分費などが含まれているかも確認しましょう。 - 何にお金がかかっているか
はつり作業だけでなく、養生費やガラの運搬・処分費など作業ごとの費用を確認します。「はつり工事一式」のように大雑把な場合は単価や人工数などを含む内訳を記載してもらい、含まれる費用と別料金を明確にしましょう。 - 契約後に不当な追加費用が発生しないか
追加費用が発生するケースと単価を契約前に確認します。例えばコンクリートが想定より厚い場合やガラの量が増えた場合など、どの条件でいくらかかるのかを確認しておきましょう。
マネージャー 辰巳浩晃はつり工事や部分解体で失敗しないためには複数の解体業者から見積もりを取り、作業内容や費用の内訳を比較することが大切です。
はつり工事の見積もり事例
はつり工事の費用相場や見積もり時の注意点を確認したところで、実際にどのような現場でいくらの費用がかかるのか、4つの見積もり事例をご紹介します。
事例1:駐車場の土間コンクリート撤去

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| 摘要 | 数量 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 木造亜鉛メッキ鋼板葺2階建建物解体工事 | 15坪 | 30,000 | 450,000 |
| 鉄骨造駐輪場屋根材撤去、積込作業員費 | 1式 | 60,000 | 60,000 |
| スレート屋根材(アスベスト含む)処分費 | 10m2 | 28,000 | 280,000 |
| 運搬費 | 10m2 | 3,000 | 30,000 |
| 鉄骨造駐輪場壁材撤去、積込作業員費 | 1式 | 40,000 | 40,000 |
| 運搬処分費 | 1台 | 15,000 | 15,000 |
| 鉄骨造駐輪場半分撤去、積込作業員費 | 1式 | 60,000 | 60,000 |
| 運搬処分費 | 1台 | 15,000 | 15,000 |
| 土間コンクリートハツリ、撤去、積込作業員費約45m2分 | 1式 | 40,000 | 40,000 |
| 運搬処分費 | 2台 | 30,000 | 60,000 |
| 重機回送費、燃料 | 1式 | 50,000 | 50,000 |
| 合計 | 1,100,000 | ||
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 工事対象 | 土間コンクリート |
| 施工範囲 | 約45m2 |
| 作業費の総額(税抜き) | 4万円 |
| 単価(税抜き) | 約900円 / m2 |
マネージャー 辰巳浩晃相場(1m2あたり3,083円)より安いのは、建物解体用の重機をそのまま流用し、短時間で効率よく作業できたためです。
なお、土間コンクリートの解体費用については、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

事例2:犬走りの撤去

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| 項目・名称 | 適用・仕様 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 飛散防止養生シート | 3方面 | 116.1 | m2 | 600 | 69,660 |
| 木造住居解体工事費 | 49.7 | m2 | 13,500 | 670,950 | |
| 犬走りコンクリート撤去工事費 | 23.3 | m2 | 2,800 | 65,240 | |
| 重機回送費 | 2.0 | 回 | 20,000 | 40,000 | |
| 消費税 | 84,585 | ||||
| 合計 | 930,435 | ||||
| 出精値引 | ▲30,435 | ||||
| 総合計 | 900,000 | ||||
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 工事対象 | 犬走り |
| 施工範囲 | 23.3m2 |
| 作業費の総額(税抜き) | 6万5,240円 |
| 単価(税抜き) | 2,800円 / m2 |
マネージャー 辰巳浩晃相場(1m2あたり3,414円)より安いのは、コンクリートの厚みが薄く鉄筋も入っていなかったため作業が比較的容易だったからです。
事例3:ブロック塀の撤去
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| 名称 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 【解体工事】 | 22.2 | 坪 | ||
| 木造鋼板葺2階建上屋解体 | 73.50 | m2 | 8,500 | 624,750 |
| 同上土間基礎解体 | 44.90 | m2 | 1,500 | 67,350 |
| 飛散防止養生(単管白シート) | 196.7 | m2 | 650 | 127,855 |
| ベランダ(4.7m2)撤去処分 | 1.0 | 式 | 18,000 | 18,000 |
| 鋼製物置撤去処分(1.0m2) | 1.0 | 式 | 3,000 | 3,000 |
| ヒートポンプ式給湯機撤去処分 | 1.0 | 式 | 15,000 | 15,000 |
| 北側CB塀(3.4m2)、フェンス撤去処分 カッター込み | 3.4 | m2 | 6,500 | 22,100 |
| 北側コンクリート見切り撤去処分 カッター込み | 0.7 | m2 | 10,000 | 7,000 |
| 門柱(1.2m2)、アコーディオンフェンス(1.9m2)撤去処分 | 1.0 | 式 | 5,000 | 5,000 |
| 北側土間コンクリート撤去処分 | 6.3 | m2 | 2,600 | 16,380 |
| 浄化槽撤去処分 | 1.0 | 式 | 15,000 | 15,000 |
| 交通誘導員 | 7.0 | 人 | 15,000 | 105,000 |
| 鉄板養生 | 1.0 | 式 | 20,000 | 20,000 |
| 重機回送費 | 1.0 | 式 | 45,000 | 45,000 |
| 経費(現場安全管理費) | 1.0 | 式 | 25,000 | 25,000 |
| お値引き | ▲116,435 | |||
| 改め計 | 1,000,000 | |||
| 消費税 | 8.0 | % | 80,000 | |
| 総計 | 1,080,000 | |||
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 工事対象 | ブロック塀 |
| 施工範囲 | 3.4m2 |
| 作業費の総額(税抜き) | 2万2,100円 |
| 単価(税抜き) | 約6,500円 / m2 |
マネージャー 辰巳浩晃相場(1m2あたり3,687円)より高い理由は、ブロック塀が隣地境界に接しており、隣家側を傷めないようカッターで切断ラインを入れてから撤去したためです。
ブロック塀の解体費用については、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

事例4:アスファルトの撤去
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| 名称 | 仕様 | 単位 | 数量 | 単価(円) | 金額(円) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1) 木造瓦葺き1F | 瓦降し及び処分 | m2 | 41.54 | 2,000 | 83,080 |
| 建屋解体及び積み込み | m2 | 34.65 | 3,000 | 103,950 | |
| 同上廃材運搬処分 | m2 | 34.65 | 3,500 | 121,275 | |
| 土間及び基礎解体積み込み | m2 | 34.65 | 2,000 | 69,300 | |
| 同上廃材運搬処分 | m2 | 34.65 | 1,600 | 55,440 | |
| 2) 雑工 | AS撤去処分 | m2 | 69.30 | 800 | 55,440 |
| 重機運搬 | 式 | 1.00 | – | 30,000 | |
| 3) 経費 | 諸経費 | 式 | 1.00 | – | 67,400 |
| 小計 | 585,885 | ||||
| 消費税 | 58,589 | ||||
| 合計金額 | 644,474 | ||||
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 工事対象 | アスファルト |
| 施工範囲 | 69.3m2 |
| 作業費の総額(税抜き) | 5万5,440円 |
| 単価(税抜き) | 約800円 / m2 |
マネージャー 辰巳浩晃見積金額は、相場(1m2あたり966円)とほぼ同程度でした。現場に十分な作業スペースがあったため重機を効率よく使用でき、撤去後の廃材もリサイクルルートに沿って適切に分別・搬出されました。
はつり工事はうるさい?近隣トラブルを防ぐ対策
はつり工事を行う際に、施主が気をつけたいのが近隣への騒音や振動です。コンクリートを削ったり壊したりする作業では大きな音や振動が発生するため、事前の説明や対策が重要です。
はつり工事の騒音・振動レベルはどれくらい?
はつり工事では、使用する工具や作業内容によって異なりますが、約80〜100dBを超える大きな音が発生することがあります。
- 80dBの目安:パチンコ店の店内、走行中の地下鉄車内
- 100dBの目安:電車が通るガード下、間近で聞く電車の通過音
工具でコンクリートを叩く作業では、床や壁が断続的に揺れるような強い振動が発生します。特に建物の躯体をはつる場合などは、作業場所から離れた部屋や隣室まで振動が伝わることもあります。なお、こうした振動の大きさや伝わり方は、「コンクリートの厚さ」「建物の構造」「地盤の固さ」などによって異なります。
運営者 稲垣住宅密集地やマンションなどでは騒音や振動が近隣に伝わることを考慮し、事前に作業時間や工法、騒音・振動対策を確認しておくことが大切です。
業者に依頼すべき近隣トラブル対策
施主から業者に確認しておきたい対策は以下の4つです。
- 事前の近隣挨拶と具体的な時間帯の周知
解体着工の数日前までに隣近所へ挨拶し、はつり作業の日程や時間帯を伝えてもらいます。「○日の午前10時〜12時頃にはつり作業を行う」など、大きな音が出る時間帯も具体的に知らせましょう。 - 防音シート・防音パネルの設置
現場に防音シートや防音パネルを設置してもらいましょう。はつり工事では粉じんも発生するため、散水などで近隣の住宅・車・洗濯物への飛散を防ぐ対策も確認します。 - 低騒音・低振動の工法を検討
マンションの内装解体や住宅密集地では、コアドリルやワイヤーソーなどを使えないか業者に相談しましょう。現場の条件によって使える工法が異なるため、作業方法も事前に確認します。 - 近隣に配慮した作業時間の設定
早朝・夜間や土日・祝日を避け、平日の9時〜17時を基本に作業時間を業者と相談します。自治体の規制やマンションの管理規約も確認しておきましょう。
はつり工事に関する騒音・振動の規制
はつり工事で一定の重機や動力工具を使用する場合、騒音規制法・振動規制法に基づく「特定建設作業」に該当し、自治体への届出や作業時間などの規制が適用されます。
どんな工事が「特定建設作業」に該当する?
すべての解体・はつり工事が対象になるわけではありません。著しい騒音や振動を発生させる機械を使う作業など、法律で定められた工事が対象です。
主な対象には、以下のような作業があります。
- さく岩機・ブレーカーを使用する作業
ハンドブレーカーなどを使用する作業です。ただし手持ち式の小型工具は対象外となる場合があり、自治体の条例によっても扱いが異なります。 - 建築物の解体・破壊作業
動力を使用して、RC造や鉄骨造などの建築物を解体する作業です。 - コンクリートカッターを使用する作業
コンクリートカッターを使用して舗装面などを切断する作業です。
特定建設作業に該当する場合の3つのポイント
特定建設作業に該当する場合、施工業者には届出や作業時間などについてルールが定められています。施主が知っておきたいポイントは以下の3つです。
- 作業開始の7日前までに届出を提出する
施工業者は作業を開始する日の7日前までに、所轄の市区町村へ「特定建設作業実施届出書」を提出します。基本的に手続きは施工業者が行うため、施主自身が役所へ出向く必要はありません。 - 作業時間や曜日に制限がある
原則として、午後7時から翌朝7時までの作業は禁止されています。また、1日の作業時間は10時間以内、同じ場所での連続作業は6日以内です。 - 1日で終わる作業は届出の対象にならない
はつり工事やコア抜きなどがその日のうちに完了する場合、届出は不要です。ただし予定より長引いて2日以上になると、7日前までの届出に間に合わないことがあります。そのため日数に余裕がない現場では、業者があらかじめ届出を出す場合があります。
はつり工事の流れ
はつり工事は、対象箇所(土間・壁・コア抜きなど)や規模によって使用する機械や手順が異なりますが、大まかな流れは以下の5つのステップです。
- 事前調査を行う
- 周囲を養生し、近隣へ工事を知らせる
- はつり作業を行う
- 廃材を分別・搬出して現場を清掃する
- 仕上がりを確認して工事を完了する
ステップ1:事前調査を行う
設計図面や現地を確認し、はつり箇所の内部に水道管・ガス管・電気配線などがないか調査します。
- 外構・土間の場合:地中の配管や配線を確認します。
- 室内・壁の場合:壁内の電気配線や給排水管の位置を確認します。
配管や配線を誤って傷つけると漏水や停電などにつながるため、事前の確認が重要です。
ステップ2:周囲を養生し、近隣へ工事を知らせる
騒音・振動・粉じんが周囲に広がらないよう、作業範囲を養生します。住宅街やマンションでは、工事開始の7〜10日前までに近隣へ挨拶し、作業日程を伝えます。

ステップ3:はつり作業を行う
「どこを壊すか」を決めたら、コンクリートの表面に線を引いて施工範囲を明確にします。これを「墨出し」といいます。その後、コンクリートカッターで切れ目を入れたり、ハンマードリルやブレーカーなどを使ったりして作業を進めます。
ステップ4:廃材を分別・搬出して現場を清掃する
はつり作業で発生したコンクリートガラや鉄筋を分別し、トラックへ積み込みます。作業後は、周辺に残った破片や粉じんなどを清掃します。

ステップ5:仕上がりを確認して工事を完了する
残す躯体や周辺に傷やひび割れがないか、設計通りに仕上がっているかを確認します。問題がなければ施主立ち会いで最終確認を行い工事完了です。
【FAQ】はつり工事に関するよくある質問
解体費用を浮かすために、DIYではつり工事はできますか?
DIYで行うこと自体は不可能ではありませんが、おすすめできません。
はつり工事には専用の工具と一定の技術が必要です。知識がないまま作業すると、建物の構造部分や配管を傷つけてしまうおそれがあります。また、騒音や振動への配慮、発生したコンクリートガラの処分なども必要です。
安全面や後処理の手間を考えると、基本的には専門業者に依頼する方が安心です。
マンションの室内リフォームで、はつり工事を行えますか?
専有部分に限り施工可能です。ただし、事前の規約確認と騒音対策が必須です。
マンションのコンクリート壁や床スラブなどの「共用部分(構造躯体)」をはつることは、建物の強度に関わるため管理規約で厳しく禁止されています。
間仕切り用のブロック壁など「専有部分」のはつりであれば可能ですが、コンクリートを砕く打撃音は躯体を伝って上下左右の住戸に強烈に響きます。そのため、管理組合への事前申請・低騒音工法の検討・入念な近隣告知が欠かせません。
はつり工事が完了するまでの期間はどのくらいですか?
工事の規模や作業範囲によって異なりますが、一般的な部分撤去であれば「半日〜数日」で完了します。
小規模な穴あけやタイルの剥がしは半日〜1日程度で終わりますが、広い駐車場の土間コンクリートや建物の躯体に関わる大規模な撤去では数日〜1週間以上かかる場合もあります。工期は現場の状況やコンクリートの厚みによって異なるため、事前に業者へ確認しましょう。
まとめ
はつり工事を依頼する際は、手作業による人件費がかかったり大きな騒音や振動が発生したりするため、費用だけでなく現場に合った工法や周囲への対策も確認することが大切です。
はつり工事を安全に、納得できる費用で進めるためには以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 「手作業・分別」の費用が見積もりに反映されているか確認する
重機が入れない現場での手作業や、ガラと鉄筋の分別・小運搬には手間(人工代)がかかります。見積書で作業内容や費用の内訳を確認しましょう。 - 騒音・振動への対策と法令上のルールを確認する
はつり工事では大きな騒音や振動が発生するため、事前の近隣挨拶や必要に応じた「特定建設作業」の届出を業者が行うか確認しておきましょう。 - 複数の業者から見積もりを取り、比較する
現場の構造や条件によって工法や費用が変わるため、1社だけでなく複数の業者から見積もりを取り、工事内容や費用の内訳を比較しましょう。
運営者 稲垣「我が家の部分解体やリフォームでは、どんな工法や作業が必要なのだろう?」と迷ったら、まずは複数の業者に現地を見てもらい、それぞれの工事内容や費用について詳しく説明を受けましょう。






