今回は東京都東村山市で行われた「築32年・7年間放置された空き家の解体工事」の事例をご紹介します。
運営者 稲垣今回は、ご実家が空き家になって7年という節目で解体を決断されたYさんの事例です。放置によるリスクを回避しつつ、業者選びを工夫して大幅なコストダウンに成功されました。
監修者
運営責任者「スッキリ解体」編集長
稲垣 瑞稀(いながき みずき)
解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。近年は解体の前段にある空き家問題(管理・解体・補助金・税制)にも取材領域を広げている。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。
執筆「スッキリ解体」専属ライター
秋田 栞(あきた しおり)
「どんな専門的な情報も、『なるほど!』に変わる瞬間を大切に、解説します。」
複雑な情報を分かりやすく紐解くことを得意とするライター。毎週の専門勉強会で得た最新知識を元に、読者の「なぜ?」「どうして?」を「わかった!」に変える記事を執筆。現場の職人さんが話す言葉と、お客様が使う言葉の橋渡し役となることを目指している。
東村山市 20坪木造2階建て住宅の解体事例解説
解体依頼の背景
Yさんの実家が空き家になってから今年で7年目を迎えました。
老朽化した空き家を放置することへの不安を感じつつも、親族間の話し合いがまとまらず月日が流れてしまいました。ようやく解体する方向で合意が取れたものの、「適正金額が分からない」「住宅密集地で近隣に迷惑をかけないか」という2点が気がかりでした。
最初に不動産会社から提示された見積りは160万円。これが妥当なのか判断がつかず、少しでも費用を抑えつつ安心して解体工事ができるよう業者探しを始めました。
解体工事のポイント
放置された空き家の解体には、特有の注意点があります。今回の工事では、以下の「リスク管理」と「コスト管理」が重要となりました。
- 空き家放置のリスクを知る
特定空き家に指定されると税金が最大6倍になる恐れがあるため、早めの対処が大切です。 - 解体業者へ直接依頼で中間マージンをカット
不動産会社を通さず、解体業者と直接契約することで、数十万円単位の節約が可能です。 - 近隣への配慮(角地・通行量への対応)
現場は私道沿いの角地で人通りが多いため、トラブルを避けるためにはガードマンの配置や丁寧な養生が必須でした。 - 地中障害物への柔軟な対応
工事中に見つかった浄化槽に対し、納得できる説明と提案をしてくれる業者選びが重要です。
運営者 稲垣空き家は放置すればするほど建物の強度が落ち、作業が慎重になるため費用が上がる傾向にあります。「まだ大丈夫」と思わず、早めに対処しましょう。
相見積もりの結果
Yさんが自分で依頼した解体業者の見積もりの総額は「118万円」でした。最初に不動産会社から提示された「160万円」よりも42万円も安い結果となりました。
この差は「業者の得意不得意」と「中間マージン」の有無です。今回Yさんが直接依頼した業者は、住宅密集地での木造解体を得意としており、自社で重機や処分場ルートを確保していたため、無駄なコストを徹底的に排除できました。
見積もりの内容にも納得でき、解体業者へ直接依頼することに決定しました。
A社の見積書
見積書比較のポイント
今回の場合、中間マージン以外の項目は両社大差がありませんでした。そこでYさんの決め手になったのは解体業者の人柄でした。「金額が一番安かったのはもちろんですが、現地調査での説明が非常に丁寧で、こちらの意図を汲み取ってくれる姿勢を感じられたから」とのこと。解体業者を選ぶ際は、見積もり内容だけでなく解体業者とのフィーリングも大切です。
運営者 稲垣「業者の対応力、丁寧さ、自分にとって相性が良いか」という部分も比較し検討しましょう。
施工中の現場写真
① 足場設置・養生

角地で人通りが多いため、通常よりも強固に養生シートを設置。通行人の安全を確保するため、ガードマンによる誘導も行いました。
② 重機による躯体解体

重機を搬入し、一気に解体を進めます。途中で鉄筋コンクリート(RC)製の浄化槽が見つかりましたが、業者はすぐにYさんへ報告。協議の結果、今回はしっかり水抜きをして埋め戻すという対応が取られました。
③ 整地・引き渡し

最後は地中を念入りに確認し、コンクリート片一つ残さないよう綺麗に整地。
実質9日間というスピードで、更地へと生まれ変わりました。
お客様の声
「7年間、ずっと気がかりだった実家の空き家問題が、わずか9日間で解決しました。不動産会社の提示額に疑問を持って、自分で解体業者を探して本当に良かったです。浮いた42万円は、今後の土地活用のための資金に充てることができます。段取りよく、かつ近隣にも配慮して進めてくださった解体業者の方々には感謝しかありません。」
スッキリ解体からのアドバイス
今回のYさんのように、解体費用を抑えたいという要望は多くあります。中間マージンの削減以外に、空き家解体で費用を削減できるポイントについてご紹介します。
運営者 稲垣ご自身の状況に合わせて取り入れてみてください。
- 家財道具の処分
家の中に残った家具やゴミを解体業者に処分してもらうと高額な費用がかかります。自治体の粗大ゴミ回収を利用して自身で処理しておくだけで数万円〜十数万円の節約になります。 - 自治体の「空き家解体補助金」の確認
多くの自治体で老朽化した空き家の解体費用を補助する制度があります。条件に当てはまれば、数十万円の補助が受けられる可能性があるため、必ず着工前に役所の窓口を確認しましょう。 - 地中障害物の処置方法の相談
今回のように浄化槽が出てきた際、完全に撤去して処分するか、底を抜いて埋め戻すかによって費用が変わります。将来の土地活用に影響が出ない範囲であれば、今回のYさんのように「埋め戻し」を選択するのも一つの手です。
まとめ
今回の事例では、長年放置された空き家を、段取りの良い業者選びによって実質9日間で更地にしました。
不動産会社の見積もりと比較して42万円のコストカットができただけでなく、近隣の方々からも「綺麗になって安心した」とお声がけいただける結果となりました。
運営者 稲垣「実家をどうにかしたい」と思いつつ動けずにいる方は、まずは見積もりを取ってみるところから始めてみてください。費用のイメージを知るだけで、解決への道筋がパッと明るくなりますよ。


