この記事の案内人・編集長
稲垣 瑞稀
解体工事の見積書に記載された「ガードマン(交通誘導員)」という項目を見て、「ガードマンって本当に必要なの?」「看板を置くだけじゃダメなの?」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ガードマンは現場の安全を守るために必要ですが、配置が「必須」か「任意」かは現場状況によって異なります。
ガードマンは単に人や車を誘導するだけでなく、事故や近隣トラブルを防ぐ重要な役割を担っています。
主に交通量の多い道路を使用する場合は、法律や警察の指導で配置が求められる場合があります。また、法的な規定がない場合でも、周囲に事故の危険が予測される現場では業者の判断で配置されます。
本記事では、解体工事でのガードマンの役割や配置基準、費用相場、ガードマンを配置しないリスクについて、専門的な視点から詳しく解説します。
- ガードマンの配置が義務付けられる条件と、現場環境に応じた判断基準
- 解体工事におけるガードマンの役割(事故の防止、交通渋滞の緩和、クレームを防ぐための近隣対応)
- 1日あたりの費用相場(内訳)や見積書のチェックポイント
- ガードマンを省くことで生じるリスクと、安全意識の高い優良業者の見極め方
監修者
現場解説一般社団法人あんしん解体業者認定協会 お客様窓口 マネージャー
辰巳 浩晃(たつみ ひろあき)
解体工事のご相談・現場調査の立会い・見積書説明など、お客様窓口としてお客様の不安解消と工事サポートに注力するマネージャー。「同じ解体でも、ひとつとして同じ現場はない」を信条に、一件一件の個性を大切にしながら、お客様が晴れやかな気持ちで工事当日を迎えられるよう伴走。お持ちの見積書が適正かどうかも、数分のお電話で判断できるよう、第三者目線でのアドバイスを心がけている。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。
運営責任者「スッキリ解体」編集長
稲垣 瑞稀(いながき みずき)
解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。近年は解体の前段にある空き家問題(管理・解体・補助金・税制)にも取材領域を広げている。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。
執筆「スッキリ解体」専属ライター
丸山 夏実(まるやま なつみ)
「”わからない”という不安を、”わかった!”の安心に変えるお手伝いをします。」
はじめて解体工事に直面する方の不安な気持ちに、誰よりも共感することを大切にするライター。数多くの業者インタビューや専門勉強会を通じて、プロの専門用語を一般の方にもわかりやすく伝える。読者と同じ目線に立ち、一緒に不安を解決していくパートナーのような記事作りを信条としている。
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解体工事のガードマンとは

ガードマン・警備員・交通誘導員の違い
解体現場で車両の誘導などを行うスタッフは、一般的に「ガードマン」と呼ばれますが、見積書などの書類上では表記が異なる場合があります。
- 警備員:警備業法に基づき、公安委員会の認定を受けた警備会社に所属するスタッフの総称です。
- 交通誘導員(交通誘導警備員):警備員のなかでも、工事現場周辺の道路などで車両や歩行者の安全な通行をサポートする役割を担うスタッフを指します。
運営者 稲垣解体現場に配置されるガードマンは、この「交通誘導員」にあたり、見積書でも同様に記載されるのが一般的です。
▼見積書の記載例

ガードマンの派遣元
ガードマンの配置が必要と判断された場合、解体業者は警備会社へスタッフの派遣を依頼します。
現場に派遣されるのは、警備業法に基づく法定研修を受講したスタッフです。シニア層や未経験者から、後述する国家資格を持つプロフェッショナルまで、幅広い年齢・経歴の方が働いています。
解体業者の自社スタッフが誘導を行うケース
車両の出入りが少ない現場で、搬入・搬出時のみ配置が必要な場合は、専門の警備会社に依頼せず、解体業者の作業員が交代で誘導係を務めることもあります。
- メリット:警備会社へ委託する費用を抑えられる。(この場合は見積書に計上されない場合もある)
- デメリット:誘導の専門教育を受けたスタッフではないため、死角や交通量の多い現場では安全面に不安が残る。
運営者 稲垣ただし、安全管理の観点や後述する法的規制(特定の道路における有資格者の配置義務)を考慮し、現場状況から少しでも危険が考えられる場合、多くの優良業者は専門の警備会社に依頼しています。
現場でのガードマン配置の判断基準
ガードマンの配置には、すべての解体工事に共通する明確な基準はありません。では、実際の現場ではどのような判断でガードマンの配置を決めているのでしょうか。
ここでは、『あんしん解体業者認定協会』で11万件以上の相談対応実績を持つ辰巳マネージャーに、解体現場でのガードマン配置の判断についてお話をうかがいました。
現場解説
一般社団法人あんしん解体業者認定協会 お客様窓口 マネージャー
辰巳 浩晃 (たつみ ひろあき)
解体工事のご相談・現場調査の立会い・見積書説明など、お客様窓口としてお客様の不安解消と工事サポートに注力するマネージャー。「同じ解体でも、ひとつとして同じ現場はない」を信条に、一件一件の個性を大切にしながら、お客様が晴れやかな気持ちで工事当日を迎えられるよう伴走。お持ちの見積書が適正かどうかも、数分のお電話で判断できるよう、第三者目線でのアドバイスを心がけている。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。
判断基準1:警察による「道路使用許可」の条件
公道は人や車両の「通行」を目的としており、これを妨げる行為は原則として禁止されています。解体工事において、敷地内にトラックや重機が収まりきらず公道にはみ出して作業を行う場合や、廃材を道路上に一時的に置く場合は、管轄の警察署長から「道路使用許可」を得ることが義務付けられています。
通常、申請は解体業者が行い、発生する費用は依頼主へ請求されます。見積もりには「道路使用許可申請費」などと表記される場合が多いです。
出典:道路交通法
(道路の使用の許可)
引用:道路交通法|e-Gov 法令検索
第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ。)を受けなければならない。
一 道路において工事若しくは作業をしようとする者又は当該工事若しくは作業の請負人
二 道路に石碑、銅像、広告板、アーチその他これらに類する工作物を設けようとする者
三 場所を移動しないで、道路に露店、屋台店その他これらに類する店を出そうとする者
四 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者
「道路使用許可」について、さらに詳しい内容はこちらの記事で解説しています。よろしければあわせてご覧ください。

マネージャー 辰巳浩晃「道路使用許可」と「ガードマンの配置」は必ずしもセットではありません。しかし、警察署が許可を審査する際、「歩行者や車両を安全かつ円滑に誘導するための措置」として、ガードマンの配置を条件に付す場合があります。
- 対象となる道路:国道や都道府県道など、交通量が多い公道が主な対象です。
- 判断するのは誰?:最終的に配置の要否や人数を判断・指示するのは、許可を出す警察署です。
- 申請者は誰?:通常、道路使用許可の申請は解体業者が行います。
判断基準2:交通量の多い「指定路線」における法的な配置義務
警備業界には「交通誘導警備業務検定」という国家資格制度があります。
道路交通法に基づき公安委員会が指定した「指定路線」において交通誘導警備業務を行う場合は、警備業法等により交通誘導警備業務1級または2級の検定合格警備員を配置することが義務付けられています。

解体現場がこれらの指定路線に面している場合、無資格のスタッフによる誘導は違法行為となるため、有資格者のガードマンを配置する判断がなされます。
出典:道路交通法
(公安委員会の交通規制)
引用:道路交通法|e-Gov 法令検索
第四条 都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、又は交通公害その他の道路の交通に起因する障害を防止するため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、信号機又は道路標識等を設置し、及び管理して、交通整理、歩行者若しくは遠隔操作型小型車(遠隔操作により道路を通行しているものに限る。)(次条から第十三条の二までにおいて「歩行者等」という。)又は車両等の通行の禁止その他の道路における交通の規制をすることができる。この場合において、緊急を要するため道路標識等を設置するいとまがないとき、その他道路標識等による交通の規制をすることが困難であると認めるときは、公安委員会は、その管理に属する都道府県警察の警察官の現場における指示により、道路標識等の設置及び管理による交通の規制に相当する交通の規制をすることができる。
出典:警備業法
(特定の種別の警備業務の実施)
第十八条 警備業者は、警備業務(第二条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当するものに限る。以下この条並びに第二十三条第一項、第二項及び第四項において同じ。)のうち、その実施に専門的知識及び能力を要し、かつ、事故が発生した場合には不特定又は多数の者の生命、身体又は財産に危険を生ずるおそれがあるものとして国家公安委員会規則で定める種別(以下単に「種別」という。)のものを行うときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その種別ごとに第二十三条第四項の合格証明書の交付を受けている警備員に、当該種別に係る警備業務を実施させなければならない。(検定)
引用:警備業法|e-Gov 法令検索
第二十三条 公安委員会は、警備業務の実施の適正を図るため、その種別に応じ、警備員又は警備員になろうとする者について、その知識及び能力に関する検定を行う。
マネージャー 辰巳浩晃資格を持つ警備員がいる現場は作業員との連携がスムーズで安心感があります。実際に現場で見た際も、ただ立っているだけでなく、常に周囲の状況を予測して動いている印象を受けました。
指定路線は、各都道府県警察の公式Webサイトで確認できます。
- 国道1号、国道16号
- 目白通り、内堀通り、春日通り、国際通りなど
判断基準3:周辺環境に応じた業者の「自主的な安全対策」
敷地が広く、重機もダンプカーも完全に敷地内に収まり、「指定路線」以外で道路使用許可を取得する必要がない現場もあります。この場合、法的な配置義務はありません。
しかし、法的な規定がないからといって安全対策が不要なわけではありません。優良な解体業者は、以下のような周辺環境を考慮し、自主的にガードマンを配置する判断を下します。
- 現場前の道路が狭く、見通しが悪い
- 小学生や中学生の通学路になっている
- 近隣に保育園や公園、高齢者施設がある
- 人通りや自転車の通行が時間帯によって激しくなる
こうした現場では、重機や大型トラックの出入りが思わぬ事故を引き起こす原因になり得ます。
マネージャー 辰巳浩晃法律で義務付けられていない現場でも、周辺環境によってはガードマンの配置が欠かせません。依頼主の皆さんも、工事中の安全対策については業者と念入りに話し合い、納得のいく配置計画を立ててもらうことが大切です。
解体現場のガードマン「3つの役割」

解体現場に配置されるガードマン(交通誘導警備員)の役割は、大きく3つに分けられます。
1. 歩行者と通行車両の安全確保
解体現場では、パワーショベルなどの大型重機が稼働し、廃材を運び出すダンプカーが頻繁に出入りします。重機の運転席からは死角が多く、とくに小さな子どもや自転車などが予期せぬ方向から接近した場合、オペレーター単独での目視確認には限界があります。
ガードマンは、重機の動きと歩行者の動線を同時に監視し、適切なタイミングで停止や進行を指示することで、接触事故や巻き込み事故を防ぐ働きをします。また、足場からの資材落下や廃材の飛散による第三者への危害を防ぐための警戒も重要な任務です。
2. 工事車両の誘導による交通渋滞・二次被害の防止
現場周辺の道路において、工事車両の出入りや道路の一部占有は、交通の流れを阻害する要因となります。とくに、道路幅が狭く片側交互通行となるような現場では、的確な誘導がなければ深刻な交通渋滞を引き起こすおそれがあります。
渋滞は通行するドライバーにストレスを与えるだけでなく、クラクションなどの騒音を引き起こし、近隣からのクレームにつながることもあります。ガードマンは周辺の交通量や信号のサイクルを把握し、一般車両の通行を極力妨げないよう工事車両をコントロールする調整役を担っています。
3. 近隣住民とのコミュニケーションとクレームの一次対応
見落とされがちですが、ガードマンの重要な役割の一つに「現場の顔」としてのコミュニケーション機能があります。
近隣住民にとって、騒音や振動を発生させている作業員に直接苦情を伝えることは心理的なハードルが高いものです。現場の境界線に立つガードマンは、近隣住民からの質問や小さな不安を受け止める「窓口」として機能します。日々の挨拶や丁寧な対応があるだけで、工事全体に対する近隣の印象は大きく改善され、無用なトラブルを防ぐ効果が期待できます。
ガードマン費用の相場と内訳・安く抑えるコツ

ガードマン1名・1日あたりの費用相場
一般的な解体業者が提示する見積書において、ガードマン1日あたりの計上額は以下のようになります。
| 項目 | 費用相場の目安 | 備考 |
| ガードマン費用(1日/1名) | 15,000円〜25,000円 | 地域や依頼する警備会社によって変動 |
| 有資格者の場合 | 上記に数千円の割増 | 指定路線などで有資格者が必要な場合 |
※費用相場は「あんしん解体業者認定協会」が保有する2023年~2024年の全国約1,200社の見積もりデータを基に費用幅を算出したものです。この価格はあくまで目安です。実際の費用は現場の状況によって大きく変動します。
運営者 稲垣工期が10日間で毎日1名のガードマンを配置した場合、15万円〜25万円のコストが発生する計算になります。
ガードマン費用の内訳
ガードマンを配置するための費用には、人件費以外に以下のようなコストが含まれています。
- 警備会社の経費:社会保険料、制服・無線機などの備品代、法定研修費
- 警備会社の利益:企業としての事業継続に必要なマージン
- 解体業者の経費・利益:警備会社との手配・調整にかかる管理費や現場監督費
安全を保ちながらガードマン費用を抑えるコツ
提示された費用が高額に感じる場合でも、安全を損なわずにコストを抑える工夫ができる場合があります。
- 作業時間帯の調整:学生の登下校時間帯や通勤ラッシュ時を避け、通行量が少なくなる時間帯に限定して車両の搬出入作業を行うことで、ガードマンの配置時間を短縮できる可能性があります。
- 搬出入の集約:ダンプカーの出入りを特定の日に集約し、ガードマンが必要な日数を減らす工夫です。
運営者 稲垣ただし、これらは現場の状況や周辺環境に依存するため、解体業者とよく相談した上で計画を立てることが大切です。
実際の見積書表記をチェック
ガードマンの費用は「仮設工事費(保安費)」「自治体への届出費用」「諸経費」などの項目内で見積書に計上されます。費用は季節的要因(悪天候や猛暑・厳冬期の手当)や現場への距離などの要因で変動します。
ここでは、実際に行われた解体工事の見積書を例に、ガードマン費用の表記について辰巳マネージャーに解説いただきます。
【サンプル1】単位が「式」となっている例

マネージャー 辰巳浩晃上の見積書のように、「交通誘導員1名配置費」に対する単位が「式」となっているケースは解体工事でよく見られます。一式でまとめられている場合は、何日分の費用が含まれているのかを事前に確認しておくと安心です。
【サンプル2】一度に複数名を配置する例


マネージャー 辰巳浩晃交通誘導員を4名も配置するのは珍しいケースです。この現場では建物が広範囲のツタに覆われており、解体前に道路側へはみ出すリスクのある撤去作業が必要だったため、安全確保として4名が配置されました。
【サンプル3】単価と日数が明記されている例

マネージャー 辰巳浩晃特定の作業時のみ配置するケースもあれば、工事期間中ずっと配置するケースもあります。こちらの見積書では、「1名1日あたりの単価×7日分」と記載されており、費用の根拠がわかりやすくなっています。
【サンプル4】単位が「人工(にんく)」となっている例

マネージャー 辰巳浩晃「人工(にんく)」とは、作業員1名が1日(一般的に約8時間)で行う作業量を示す単位です。この見積書では、「2名×3日間=6人工」という計算で計上されています。
見積もりをチェックする際の注意点
1.「警備員一式」という曖昧な項目
見積書に「警備員一式 〇〇円」と記載されている場合、何名のガードマンを何日間配置するのか内訳がわからず、必要以上の費用が計上されている可能性があります。
運営者 稲垣優良な業者は見積もりの透明性を重視するため、「交通誘導員 〇名×〇日」のように単価と数量を明記する傾向にあります。
もし一式表記で提出された場合は、「具体的な配置人数と日数の内訳を教えてください」と質問してみましょう。「重機の搬出入がある3日間だけ2名体制にします」など、明確な計画を説明できる業者は現場をしっかり把握している証拠です。逆に、曖昧な返答しかできない業者には注意が必要です。
2.ガードマン配置費が「無料」または相場より明らかに「安い」
「ガードマンを配置しない分、安くします」といった言葉を安易に信じるのは危険です。
費用が安くなっても、それは安全を犠牲にしている可能性があります。実際にはガードマンを配置しなかったり、未経験の作業員に兼任させたりするケースも考えられます。
運営者 稲垣安全策が不十分なまま工事を進めると、事故のリスクが高まるだけでなく、近隣住民に「安全意識が低い」という悪印象を与え、クレームの原因になります。万が一、通行人との接触事故などが起きた場合、安くなった費用以上の大きな代償を払うことになりかねません。
費用削減のために「無配置」や「看板での代用」を選ぶリスク
費用削減を優先し、本来必要なガードマンの配置を省いたり、看板などで代用したりした場合、施工業者だけでなく依頼主も以下のようなリスクを背負う可能性があります。
- 道路交通法違反による工事停止命令
適切な許可を得ずに道路を塞いだり、許可条件である「ガードマンの配置」を無視したりすると、道路交通法違反となります。警察からの指導や処分(許可の取消し等)を受ければ工事はストップし、スケジュールが大幅に遅延してしまいます。
出典:道路交通法
(許可の条件)
第七十五条の十五 公安委員会は、第七十五条の十二第一項の許可をする場合において、必要があると認めるときは、当該許可に道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要な条件を付することができる。(違法工作物等に対する措置)
引用:道路交通法|e-Gov 法令検索
第八十一条 警察署長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、当該違反行為に係る工作物又は物件(以下この節において「工作物等」という。)の除去、移転又は改修、当該違反行為に係る工事又は作業(以下この節において「工事等」という。)の中止その他当該違反行為に係る工作物等又は工事等について、道路における危険を防止し、又は交通の妨害を排除するため必要な措置をとることを命ずることができる。
一 第七十六条第一項又は第二項の規定に違反して工作物等を設置した者
二 第七十六条第三項の規定に違反して物件を置いた者
三 第七十七条第一項の規定に違反して工作物等を設置し、又は工事等を行なつた者
四 第七十七条第三項又は第四項の規定による所轄警察署長が付した条件に違反した者
五 第七十七条第七項の規定に違反して当該工作物の除去その他道路を原状に回復する措置を講じなかつた者
- 事故発生時の刑事責任
ガードマン不在が原因で第三者を巻き込む事故が起きた場合、現場を管理する解体業者の責任が問われます。安全管理の重大な不備とみなされれば、「業務上過失致死傷罪」などに問われる可能性があります。
出典:刑法
(業務上過失致死傷等)
引用:刑法|e-Gov 法令検索
第二百十一条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。
- 依頼主にも損害賠償責任が及ぶケース
工事中の事故に対する賠償責任は原則として施工業者が負いますが、例外として依頼主(注文者)に責任が及ぶケースがあります。費用削減のためにガードマンを外す提案に依頼主が同意(不適切な指図)していた場合、依頼主にも過失があるとみなされ、損害賠償責任を問われるリスクが生じます。
出典:民法
(注文者の責任)
引用:民法|e-Gov 法令検索
第七百十六条 注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。
- 近隣トラブルの発生と長期化
安全誘導がなく生活動線が脅かされれば、近隣住民から通報される確率が高まります。一度「危険な工事」という印象を与えてしまうと関係修復は難しく、解体後の新築工事や土地の売却時など、将来にわたって悪影響を及ぼす懸念があります。
運営者 稲垣看板はあくまで「注意喚起」にとどまり、状況に応じて歩行者や車両を止める「誘導」の代わりにはなりません。目先のコストダウン目的で安全対策を削るのは避けましょう。
※実際の法的責任や個別ケースについては、弁護士等の専門家にご確認ください
安全管理を徹底する「優良業者」を見極める3つのポイント
1社だけの見積もりでは、ガードマン費用や安全対策の妥当性を判断するのは困難です。複数の業者から相見積もりを取り、以下の3つのポイントで各社の安全意識を比較しましょう。
- 1. 見積書にガードマン費用(警備費)が明記されているか
「工事一式」でまとめられておらず、日数や人数が明確に記載されているか確認します。記載がない場合は、どのように安全誘導を行う計画か質問してみましょう。
- 2. 現場環境に合わせた合理的な配置計画を説明できるか
「なぜこの人数なのか」「どこに配置するのか」を尋ねた際、道幅や交通量、通学路の有無などを根拠に、納得のいく説明ができる業者は信頼できます。
- 3. 万が一に備えた緊急対応マニュアル(危機管理体制)があるか
事故やトラブル発生時に備え、迅速な連絡体制や対応手順が構築されているかは重要なポイントです。業者に「緊急時の対応マニュアルはありますか?」と確認し、明確な回答が得られるか見極めましょう。
スッキリ解体には、優良業者の選び方18選を解説した記事もございます。よろしければあわせてご覧ください。

【FAQ】解体工事のガードマンに関するよくある質問
ガードマン費用は値引き交渉しても大丈夫ですか?
無理な値引きは避け、「配置計画の見直し」によるコスト削減を相談しましょう。
単価を無理に値切ると、警備の質が低下して事故のリスクが高まる恐れがあります。
費用を抑えるには、「車両の出入りを特定の日にまとめて配置日数を減らす」「作業時間を調整して時間を短縮する」など、安全を保ちながら効率化できないかを業者に相談するのがおすすめです。
見積書でガードマンが「2名」となっていますが、1名に減らして費用を抑えられませんか?
現場の状況によっては、安全確保のために2名以上の配置が必要です。
ガードマンの人数は、周辺の道路構造によって決まります。見通しの悪い交差点や片側交互通行の現場などでは、両方向の安全を確認するため最低2名必要です。無理に1名に減らすと死角ができ、事故につながる恐れがあります。
まずは業者に「なぜ2名必要なのか」を質問し、具体的な理由を確認してみてください。
工事中、近隣の方から苦情や質問があった場合、ガードマンは対応してくれるのでしょうか?
最終的な対応は解体業者が行いますが、ガードマンは「最初の窓口」として対応します。
現場の入り口に立つガードマンは、ご近所の方にとって一番声をかけやすい存在です。毎日の挨拶や、通行時の丁寧な声掛けを行うことで近隣の方に安心感を与え、小さな不満が大きなクレームに発展するのを防ぐ効果があります。近隣トラブルを回避し、円滑に工事を進めるための心強いサポート役と言えます。
まとめ:ガードマンは「安全と信頼」のために必要
最後にこの記事の要点をまとめます。
- 配置の判断基準:すべての現場で必須ではありませんが、交通量の多い公道を使用する際は、警察の「道路使用許可」の条件や、法律(指定路線)に基づく配置義務が生じます。
- ガードマンの役割:歩行者や一般車両を重機やダンプカーの死角から守るだけでなく、工事車両の誘導による渋滞緩和、近隣住民の不安を受け止める一次窓口としても機能します。
- 費用の相場と削減リスク:費用は1名1日あたり1.5万〜2.5万円が目安です。コスト削減のために無配置や看板で代用すると、重大な事故や近隣トラブル、道路交通法違反による工事停止などの深刻なリスクを招きます。
- 優良業者の見極め方:見積書に人数や日数が明記されており、周辺環境に合わせた合理的な配置計画を論理的に説明できる業者を選ぶことが重要です。
解体工事におけるガードマンの配置は、第三者の命を守り、近隣トラブルを防ぐための重要な「安全対策」です。安易なコストカットで事故や法的リスクを背負わないよう、適切な安全管理体制を提案してくれる信頼できる解体業者を見極めましょう。
