庭石撤去の費用はいくら?相場と業者選びで後悔しないためのポイント

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稲垣 瑞稀

この記事の案内人・編集長

稲垣 瑞稀

解体業界で6年間働く中で感じた『正しい情報が届かない』というもどかしさから、全記事の企画・編集に責任を持っています。専門家への直接取材を通じ、業界経験者として分かりやすい情報提供をお約束します。

庭を占領する大きな庭石。「早く撤去してスッキリさせたいけど、業者に頼むと一体いくらかかるの?」と不安を抱えていませんか?相場がわからないからこそ、「高額な料金を請求されたらどうしよう」と、見積もりを依頼することすらためらってしまうお気持ち、よくわかります。

結論をお伝えすると、庭石の撤去費用相場は「1個あたり2万~10万円」と幅があります。

これは、庭石の大きさや硬さによって作業の難易度が異なり、撤去費用に影響するためです。正しい相場を把握するためには「どんな庭石をどんな環境で撤去するか」を理解しましょう。

そこでこの記事では、工事の実態を踏まえた「庭石の撤去費用」を解説します。
最適な業者選びのポイントも専門家の視点で解説していますので、信頼できる業者選びの参考にしてください。

この記事でわかること
  • 庭石の大きさや重さ別の撤去費用相場と、作業費・処分費などの具体的な内訳
  • 実際の見積書事例から読み解く、適正価格と費用の見極め方
  • 追加請求や不法投棄など、よくあるトラブル事例と未然に防ぐための回避策
  • 目的に応じた最適な依頼先の選び方(解体業者・造園業者・不用品回収業者)
  • 悪徳業者を見抜くための「見積もりチェックポイント」と「業者への質問リスト」

この記事の制作チーム

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中野 達也監修者

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事

中野 達也(なかの たつや)

解体工事業の技術管理者であり、解体工事施工技士を保有。2011年に解体業者紹介センターを鈴木佑一と共に創設。2013年に一般社団法人あんしん解体業者認定協会を設立し、理事に就任。めざまし8(フジテレビ系列)/ひるおび(TBS系列)/ 情報ライブ ミヤネ屋(日本テレビ系列)/バイキングMORE(フジテレビ系列)など各種メディアに出演。

初田 秀一現場解説

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事・解体アドバイザー

初田 秀一(はつだ しゅういち)

解体アドバイザー歴15年、相談実績は11万件以上。お客様の不安を笑顔に変える現場のプロフェッショナル。「どんな些細なことでも構いません」をモットーに、一期一会の精神でお客様一人ひとりと向き合い、契約から工事完了まで心から安心できる業者選定をサポート。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。

稲垣 瑞稀運営責任者

「スッキリ解体」編集長

稲垣 瑞稀(いながき みずき)

解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。

丸山 夏実執筆

「スッキリ解体」専属ライター

丸山 夏実(まるやま なつみ)

「”わからない”という不安を、”わかった!”の安心に変えるお手伝いをします。」

はじめて解体工事に直面する方の不安な気持ちに、誰よりも共感することを大切にするライター。数多くの業者インタビューや専門勉強会を通じて、プロの専門用語を一般の方にもわかりやすく伝える。読者と同じ目線に立ち、一緒に不安を解決していくパートナーのような記事作りを信条としている。

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目次
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庭石の撤去費用はいくら?目安となる相場と費用の内訳

解体前の庭石

庭石の撤去にかかる総額の目安

石の大きさ・重さごとの一般的な撤去費用総額は以下の通りです。

スクロールできます
庭石の大きさ重さ総額の目安備考
小型の庭石
(大人が両手で抱えられるサイズ)
直径30cm程度
重量:約30kg〜40kg
2万円〜5万円人力で運搬可能なサイズ
小〜中規模の庭石
(大人のひざ丈くらいの大きさ)
直径60cm程度
重量:約300kg
3万円〜10万円手作業と軽トラック等で対応可能な範囲
大型の景石・重機使用
(大人の腰丈ほどの巨大な石)
直径1m程度
重量:約1.5t〜2t
10万円〜30万円クレーン車やショベルカーが必須な巨大石

※費用相場は「あんしん解体業者認定協会」が保有する2023年~2024年の全国約1,200社の見積もりデータを基に費用幅を算出したものです。この価格はあくまで目安です。実際の費用は立地条件(重機の搬入経路の広さ)など、現場の状況によって大きく変動します。これらの費用は、あくまで個別の撤去にかかる目安です。実際には、複数の作業を組み合わせることで割安になるケースもあります。

【内訳1】作業費・人件費

石を運び出すための「解体・撤去費用」で、相場は「1m2あたり1万円〜5万円」です。
周りの土を取り除く作業や、大きな石を砕いてトラックへ積み込む作業の人件費が含まれます。

【内訳2】重機使用料・クレーン代・小運搬費

人力で動かせない巨大な石や、深く埋まった石を重機で撤去する費用です。相場は「1日あたり3万〜5万円」で、別途オペレーターの人件費がかかります。
ただし、旗竿地や道路が狭く重機が進入できない場合は、手作業で石を砕き、手押し車で運ぶ「小運搬」が発生します。作業の手間が増えるため、人件費が1.5倍ほど割高になる可能性があります。

【内訳3】運搬費・処分費

庭石撤去で一番高額になりがちなのが運搬・処分費です。撤去された庭石は「産業廃棄物」として処理され、運搬費はトラックの台数、処分費は重量で計算されるのが一般的です。

  • 運搬費の相場: 3万円〜5万円程度/4tトラック1台
  • 処分費の相場: 1kgあたり40円〜60円程度

※費用相場は「あんしん解体業者認定協会」が保有する2023年~2024年の全国約1,200社の見積もりデータを基に費用幅を算出したものです。

運営者 稲垣

例えば、重さ1tの庭石であれば、処分費だけで4万円〜6万円がかかる計算になります。庭石の見た目以上の「重さ」は、撤去費用が高額になる大きな理由です。

庭石撤去の流れ

ステップ1:お問い合わせと現地調査・見積もり

まずは3社程度の解体業者へ連絡を取り、見積もりを依頼します。
その後、業者と現地で立ち会い、立地条件を確認します。「庭石の大きさや個数」「重機やトラックが進入できる道路幅があるか」などの情報をすり合わせることで正確な見積書を作成してもらい、追加請求のリスクを防ぎます。

ステップ2:契約と事前の準備(挨拶回りなど)

見積もりの内容に納得できる1社を選んだら契約を締結します。
工事中は騒音や粉塵、重機の出入りによる振動が発生するため、着工前に近隣住民への挨拶回りを行いトラブルを防ぐための準備を整えます。

ステップ3:撤去・解体作業の開始

契約時に決めた日取りで、職人や重機オペレーターが現場に入り作業を開始します。
人力では動かせない石の撤去では、ショベルカーなどの重機を使って周囲の土を掘削しながら作業を進めます。

庭石掘削中の様子
重機を使って庭石の周囲を慎重に掘削している様子

撤去作業中に「想定していなかった石」が地中から出てくることも珍しくありません。見積もり時に「地中埋設物が出た場合の取り決め」をしておくと安心です。

掘り起こされた庭石
掘削作業によって掘り起こされた庭石

ステップ4:トラックへの積み込みと運搬・処分

掘り起こした庭石は、クレーンなどを使用し速やかにトラックへ積み込まれます。

庭石をトラックに積み込む様子
掘り起こした庭石をクレーンでトラックへ積み込む様子
トラックに積み込まれた庭石
トラックの荷台に積み込まれた庭石

積み込まれた庭石は、法令で定められた産業廃棄物の最終処分場または中間処理施設へと運搬されます。許可を持った業者が、責任を持って適正に処分を行います。

出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律

第十四条(産業廃棄物処理業)

12 第一項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物収集運搬業者」という。)又は第六項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物処分業者」という。)は、産業廃棄物処理基準に従い、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない。

引用:廃棄物の処理及び清掃に関する法律|e-Gov 法令検索

ステップ5:整地作業と完了確認

庭石を撤去した後に残された穴や、重機が通ってデコボコになった地面を平らにならし、きれいな更地にする「整地作業」を行って、工事完了です。
最後に依頼主立ち会いのもとで現場を確認し、問題がなければ引き渡します。工事後は庭石が適正に処分された証明である「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」の控えをもらい、処分内容に問題がないか確認しましょう。

実際に使用された見積書から読み解く庭石撤去のリアル

初田 秀一 現場解説

一般社団法人あんしん解体業者認定協会 理事・解体アドバイザー

初田 秀一 (はつだ しゅういち)

解体アドバイザー歴15年、相談実績は11万件以上。お客様の不安を笑顔に変える現場のプロフェッショナル。「どんな些細なことでも構いません」をモットーに、一期一会の精神でお客様一人ひとりと向き合い、契約から工事完了まで心から安心できる業者選定をサポート。この記事では現場のリアルな視点から解説を担当。

「見積書をもらったけれど、この金額や書き方は適正なの?」と不安に思う方も多いでしょう。ここでは、あんしん解体業者認定協会で11万件以上の相談実績を持つ初田理事の体験談を交えて、実際に施工された解体工事の見積書を3つご紹介します。
業者によって異なる「庭石(石)の撤去費用」の記載方法に注目し、専門家の視点で見積書をチェックする際のポイントを解説します。

【事例1】大規模な撤去(70t)のケース(愛知県津島市)

こちらは総額約720万円におよぶ、大規模な施設の解体工事見積書です。廃棄物処分費の項目に「石」の処分費用が計上されています。

庭石撤去を含むA社の見積書
見積書の書き起こしを表示する
項目数量単価金額備考欄
▼ 仮設工事費
重機回送費1.0式120,000120,0002台
仮設養生費(足場+防音シート)450.0m2600270,000
▼ 建物解体工事費
鉄骨造解体工事費204.5m210,0002,044,500
軽量鉄骨造解体工事費198.0m28,0001,584,320
木造解体工事費155.0m25,000775,000
▼ 廃棄物処分費
スレート28.0m225,000700,000石綿みなし/手ばらし
木くず10.0t13,000130,000
コンクリート250.0t2,500625,000
ガラス1.5t20,00030,000
廃プラスチック類5.0m310,00050,000
混合廃棄物3.0m317,00051,000
70.0t4,000280,000
▼ 外構及びその他付帯工事
土間撤去工事費550.0m21,000550,000
ブロック塀撤去工事費1.0式6,0006,000
▼ 諸経費
諸官庁手続き1.0式30,00030,000建設リサイクル、特定建設作業届等
▼ 有価物質買取費
鉄骨買取費20.0t-35,000-700,000
▼ お値引き
お値引き1.0式-365-365
小計6,545,455
消費税654,546
お値引き1
合計金額7,200,000
項目数量単価金額
70.0t4,000280,000
理事 初田秀一

庭石撤去費用の総額は「280,000円」と高額ですが、単価でみると安価です。4,000円/t(1kgあたり4円)で、庭石単体の処分相場(1kgあたり40〜60円)の1/10程度の安さ。家屋解体に伴う大量のコンクリート等と同じ処分ルートに乗せ、大幅なコストダウンを実現しました。

【事例2】小規模な撤去のケース(神奈川県横浜市)

こちらは総額約205万円の、一般的な住宅解体工事の見積書です。建物以外の付帯工事が多くあるのが特徴で、その中に「庭石撤去工事」の項目があります。

庭石撤去を含むB社の見積書
見積書の書き起こしを表示する
品名数量単位単価金額摘要
足場及びシート養生190.00m2850161,500
建物上物解体工事16.53m213,500223,155重機搬入の為一部手壊し
建物上物解体工事62.81m28,300521,323
基礎解体工事79.34m23,200253,888
重機回送費1.0050,00050,000
西側木造倉庫撤去工事11.60m27,00081,200
ウッドデッキ撤去工事1.0060,00060,000
樹木伐採伐根撤去工事1.0030,00030,000
道路側CB・フェンス撤去工事1.0025,00025,000
庭石撤去工事1.0025,00025,000
土間撤去工事1.0025,00025,000
残置物撤去処分1.00360,000360,000
アスベスト調査費1.0050,00050,000
諸経費1.0030,00030,000
値引き(32,429)
小計1,863,637
消費税(10%)186,363
合計2,050,000
品名数量単位単価金額
庭石撤去工事1.0025,00025,000
理事 初田秀一

庭石撤去費が「1式 25,000円」と安価な事例です。人力で運べる小さな石が数個であったこと、樹木やブロック塀の撤去とまとめて依頼したことがコストダウンに繋がりました。重機やトラックの費用をまとめて、無駄のない適正価格に収まっています。

理事 初田秀一

注意点は「1式」という表記です。重量や数量の記載がないため、費用の内訳が曖昧です。この時、依頼主は「25,000円に『作業費』と『処分費』が両方含まれる」と契約前に業者へ確認が取れたため、追加費用などのトラブルを防げました。

【事例3】重機の使用で高額になったケース(愛知県津島市)

こちらは総額660万円の庭が広い住宅の解体工事見積書です。外構工事の項目に「玉石撤去」が含まれています。

庭石撤去を含むC社の見積書
見積書の書き起こしを表示する
名称単位単価数量金額備考
【仮設工事】
外部保安養生シートm2¥500400¥200,000
【解体工事】
建物解体工事¥20,000169¥3,380,000木造・鉄骨
基礎撤去工事¥200,0001¥200,000
屋根材撤去工事¥60,0004¥240,000手作業
残置物撤去1※1
【外構工事】
ブロック撤去¥150,0001¥150,000
玉石撤去¥100,0001¥100,000
【産廃処分費用】
木くず処分¥25,00015¥375,0004t
がら処分¥20,00020¥400,0004t
混合物処分m3¥12,00010¥120,000
屋根材処分m3¥30,0008¥240,0004t
生木処分14t
がれき処分¥40,0005¥200,0004t
スレート処分m3¥30,0005¥150,000
【その他】
諸官庁申請手続き¥20,0001¥20,000
アスベスト調査費用¥50,0001¥50,000※2
重機回送¥25,0002¥50,000
諸経費¥150,0001¥150,000重機使用・交通・消耗品
値引き¥-25,0001(¥25,000)
合計 (税抜)6,000,000
総額 (税込)¥6,600,000
名称単位単価数量金額
玉石撤去¥100,0001¥100,000
理事 初田秀一

撤去費用が「1式 100,000円」と高額になったケースです。対象は庭園の敷石などに使われる「玉石」でした。一つひとつは直径20cm程と小ぶりですが、庭一面に大量に敷き詰められていたため、重機での撤去・すき取り作業が必要となり、費用がかさんでいます。

理事 初田秀一

注意点は、「産廃処分費用」の欄に玉石の処分費が個別表記されていない点です。おそらく「がれき処分」に含まれていますが、見積書の書き方は業者により異なります。「どこに何の費用が含まれているか」を担当者へ確認し、疑問を解消したうえで契約に進むことが大切です。

解体工事をお考えの方は…
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庭石撤去でよくあるトラブルと後悔しないための回避策

費用が不透明になりがちな庭石撤去では、業者とのトラブルも少なくありません。ここでは、初田理事がお客様からヒアリングした失敗事例を紹介し、未然に防ぐための回避策を提案します。

トラブル1:高額な追加料金の請求

実家の庭にある大きな石の撤去を業者に依頼したときのことです。

見積書には「庭石撤去工事 一式:10万円」とだけ記載されていました。少し大雑把には感じましたが、その金額で済むならとそのまま契約しました。

しかし、いざ工事が始まると、業者から「石が予想以上に深く、重機が必要になったため重機代は別になります」「掘り返したら地中から別の石も出てきたので、その撤去にも追加費用がかかります」と次々に告げられました。

栃木県 Sさん
理事 初田秀一

大きな庭石の撤去は掘るまで地中の状況がわかりません。次々と追加費用を請求されたSさんは、最終的に見積もりの倍以上の金額を支払ったそうです。『一式』という曖昧な見積もりで安易に契約せず、重機代の有無や地中から別の石が出た際の追加費用条件などを、事前にしっかり確認すべきだったと後悔されていました。

【回避策】 見積書をもらった際は、必ず「作業費」「処分費」「運搬費」などの内訳が明記されているか確認し、追加料金が発生する条件については事前に書面で取り交わしておきましょう。

トラブル2:重機搬入による隣家の塀の破損や近隣トラブル

庭にある巨大な庭石の撤去工事を依頼した際の苦い体験です。

石を吊り上げるクレーンなどの重機が必要だったのですが、敷地への通路が狭く、重機が進入する際に誤って隣家のカーポートを破損させる事故が起きてしまいました。

さらに、石が大きすぎてそのままでは搬出できず、現場で細かく砕く作業が始まったのですが、その際の激しい騒音と粉塵でご近所からクレームが入る事態に発展してしまいました。

茨城県 Kさん
理事 初田秀一

Kさんは、狭い場所での重機作業のリスクや、騒音・粉塵に対する事前の防音・防塵対策、そして何より近隣への丁寧な事前説明を、業者任せにせず自分たちでもしっかり確認しておくべきだったと肩を落としていました。


【回避策】 業者が「損害賠償保険」に加入しているかを契約前に確認しましょう。万が一の事故でも保険でカバーできる業者を選ぶと安心です。工事前の挨拶回りへは依頼主も同行し、近隣への粉塵・防音を予防するための養生シートの設置など、近隣対策がされているかを確認しましょう。

トラブル3:悪徳業者による不法投棄(施主の責任になるリスク)

庭石の撤去を業者に依頼した際の失敗談です。

費用を少しでも抑えようと相見積もりを取ったところ、「他社の半額でやります!」と謳う極端に安い業者を見つけ、安さに惹かれて依頼しました。

撤去作業はすぐに終わったのですが、後日警察から思いがけない連絡が入りました。処分されたはずの我が家の庭石が、近くの山林に不法投棄されているというのです。

その業者は、処分費用を浮かすために適正な処理を行わず、空き地や山林へ無断で廃棄していたことがわかりました。結果として不法投棄のトラブルに巻き込まれ、事情聴取などで多大な労力と精神的な負担を抱えました。

宮城県 Tさん
理事 初田秀一

Tさんは「極端に安い見積もりにはそれなりの理由がある」と痛感したそうです。金額だけで安易に決めるのではなく、適正な処分を行っている信頼できる業者かどうかを、事前にしっかり見極めるべきだったとおっしゃっていました。

解体工事に伴って発生した不要な庭石は、コンクリート片などと共に「産業廃棄物(がれき類など)」として扱われます。これを適正な処分場以外に捨てる(または地中に埋め戻す)ことは、以下の条文により禁止されています。

(投棄禁止)
第十六条 何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。

引用:廃棄物の処理及び清掃に関する法律|e-Gov 法令検索


廃棄物処理法では、不法投棄をした業者が「排出事業者」になるため依頼主が直接罪を問われる可能性は低いですが、警察の捜査への協力が必要になるため事情聴取などで精神的負担を抱える可能性があります。

【不法投棄の回避策】

①許可の確認
業者の公式サイトなどで、工事で出た廃棄物を適切に処分場へ運ぶための「産業廃棄物収集運搬業許可」の有無を確認します。

②「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」提出の約束
見積もり時に「工事完了後、マニフェストの控え(最終処分完了を示すE票の写し)を提出してほしい」と伝えておきましょう。「マニフェスト」は、廃棄物処理の流れを確認できる伝票です。電子マニフェストの場合は「完了画面」を印刷してもらいましょう。

依頼すべき業者の選び方と見積書比較のチェックポイント

庭石の処分は、依頼する業者によって得意分野や価格体系が異なります。ご自身の目的に合った最適な業者を選びましょう。

庭石の撤去はどの業者に依頼すべきか?(解体業者・造園業者・不用品回収業者)

スクロールできます
業者の種類特徴とメリットこんな方におすすめ
解体業者重機やトラックを自社保有しており、大掛かりな作業が得意。家屋解体と同時に依頼すると費用が安くなる傾向にある。空き家の全解体や、庭全体を更地にする予定がある方。
造園業者・石材店石に関する専門知識が豊富。価値のある「銘石」であれば買い取ってもらえる可能性がある。庭の手入れのための庭石撤去を希望する方。石の価値を鑑定してほしい方。
不用品回収業者レスポンスが早く、庭の雑多な不用品(古い物置など)もまとめて回収してくれる。とにかく早く、手間をかけずに庭の不用品を一掃したい方。

優良業者を見極めるための「業者への質問リスト」

見積もり時の現地調査に来た業者へ、以下の質問を投げかけてみてください。優良業者であれば嫌な顔をせず答えてくれるはずです。

  1. 廃棄物収集運搬の許可証を見せていただけますか?
  2. 見積もりの金額から、追加料金が発生するケースはどのような場合ですか?
  3. 処分が終わった後、マニフェスト(管理票)のコピーはいただけますか?
  4. 万が一、隣の家の壁を傷つけてしまった場合の保険には加入していますか?

見積もり時に確認すべき3つのチェックポイント

見積もりは1社だけで決めるのではなく、必ず2〜3社を比較しましょう。比較する際は金額だけでなく、以下の点を確認します。

  • 作業費や処分費・運搬費が明確に分かれているか
  • 石の大きさ・個数・材質は正確に明記されているか
  • 整地や清掃など、工事完了後の対応範囲はどこまでか

自力(DIY)での庭石撤去・解体をおすすめしない理由

「高額な費用を払うくらいなら自分でハンマーで砕いて捨てよう」と考える方もいるかもしれませんが、DIYでの庭石撤去はおすすめしません。理由は以下の2点です。

作業の危険性と将来のトラブルリスク

ハンマーや電動ハツリ機で石を砕く作業は、飛散した破片による負傷や、運搬時の腰痛・骨折など重大な怪我のリスクを伴います。
また、処分費用を浮かすために敷地内に埋めると、将来の土地売却時に「地中埋設物」として瑕疵(欠陥)扱いとなり、買主から損害賠償を請求される恐れがあります。

出典:民法

(買主の追完請求権)
第五百六十二条 引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。

民法|e-Gov 法令検索

自治体のゴミとして回収されない場合が多い

庭石はゴミ収集車の故障原因になるため、多くの自治体で「適正処理困難物」に指定されており、家庭ゴミとして回収されません。
小石程度なら回収可能な自治体もありますが、巨大な庭石をそこまで細かく粉砕するのは素人には非現実的であり、結局は有料で専門業者へ処分を依頼することになります。

庭石はどのように処分すればいいですか?

町では取扱いできません。適正処理困難物となりますので、処理業者または販売店等へ直接お問合せください。

引用:庭石はどのように処分すればいいですか?|大口町

庭石の撤去に関するよくあるご質問

重機が入れない狭い場所にある庭石はどうやって撤去しますか?

職人が手作業で解体・撤去します。

ドリルで石に穴を開け、「セリ矢」と呼ばれる鉄の楔(くさび)を打ち込んで石を少しずつ割る「小割り」という手法を使います。細かく砕いた石を一輪車や手運びでトラックまで運搬するため、重機を使うよりも日数がかかり、人件費が割高になります。

庭石を撤去する前に「お祓い」や「供養」は必要ですか?

義務はありません。

ただし、長年庭にあった石を壊すことに不安や罪悪感を抱く方は多く、安心感を得るために「お祓い(魂抜き)」を行うケースもあります。
神社へ依頼する場合の費用目安は、初穂料・お車代・お供え物などを合わせて5〜6万円程度です。金額に迷う場合は、神社へ直接相談してみることをおすすめします。

なお、解体前のお祓いに関する費用の詳細は以下の記事で詳しく解説しています。よろしければ併せてご覧ください。

庭石撤去後の整地にかかる費用は別途発生しますか?

解体後の整地作業は、庭石の撤去費用(作業費)の中に含まれるのが一般的です。

しかし、撤去したスペースを駐車場にするために「砕石を敷き詰める(転圧する)」「コンクリートを打つ」、あるいは見栄えを良くするために「真砂土(まさつち)を入れる」といった追加の整地作業を行う場合は、別途費用が発生します。見積もりの段階でどこまで作業してもらうかを業者とすり合わせておきましょう。

庭石を含めた庭全体の解体費用はいくら程度かかりますか?

庭の大きさや現場の状況によって異なりますが、一般的な庭であれば1坪あたり2万円~5万円程度が相場です。(「あんしん解体業者認定協会」が保有する2023年~2024年の全国約1,200社の見積もりデータを基に算出)

また、ご自宅の庭にある「撤去する対象物の種類」によっても費用は大きく変動するため注意が必要です。

庭の解体にかかわる費用の詳細は以下の記事で解説しています。よろしければ併せてご覧ください。

まとめ:庭石の撤去費用で損をしないための重要ポイント

庭石の撤去は、敷地を有効活用し、管理の手間や将来のトラブルリスクを減らすための大切な工程です。

家屋の解体や庭全体を更地にする場合は、重機を自社で保有する「解体業者」への依頼が適しています。他の解体工事とまとめることで費用を抑えやすく、効率的に作業を進められます。

適正価格でトラブルなく工事を完了させるためには、以下の3点を確認してください。

  • 複数社から相見積もりを取る
    1社だけで判断せず、2〜3社の見積もりを比較して適正な相場を把握します。
  • 「一式」表記に注意し、追加費用の条件を確認する
    見積書で「作業費」「処分費」「運搬費」の内訳が明記されているか確認します。地中から別の石が出た場合など、追加料金が発生する条件も事前にすり合わせておきましょう。
  • マニフェスト(産業廃棄物管理票)の提出を求める
    不法投棄を防ぐため、工事完了後に適正処分の証明となるマニフェストの控えを提出するよう、契約前に約束してください。

まずは撤去したい庭石の状況を確認し、複数の解体業者へ見積もりを依頼することから始めてみてください。事前の確認と冷静な比較検討が、納得のいく庭石撤去に繋がります。

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この記事を書いた人

「”わからない”という不安を、”わかった!”の安心に変えるお手伝いをします。」

はじめて解体工事に直面する方の不安な気持ちに、誰よりも共感することを大切にするライター。数多くの業者インタビューや専門勉強会を通じて、プロの専門用語を一般の方にもわかりやすく伝える。読者と同じ目線に立ち、一緒に不安を解決していくパートナーのような記事作りを信条としている。

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