今回は神奈川県川崎市で行われた「社宅建て替えに伴う木造平屋2棟の解体工事」の事例をご紹介します。
運営者 稲垣今回ご紹介するのは、50坪を超える大きな社宅の解体事例です。新築の工期が決まっているプレッシャーの中、分離発注によって費用を抑えつつ、スムーズに解体できた理想的な事例です。
監修者
運営責任者「スッキリ解体」編集長
稲垣 瑞稀(いながき みずき)
解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。近年は解体の前段にある空き家問題(管理・解体・補助金・税制)にも取材領域を広げている。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。
執筆「スッキリ解体」専属ライター
秋田 栞(あきた しおり)
「どんな専門的な情報も、『なるほど!』に変わる瞬間を大切に、解説します。」
複雑な情報を分かりやすく紐解くことを得意とするライター。毎週の専門勉強会で得た最新知識を元に、読者の「なぜ?」「どうして?」を「わかった!」に変える記事を執筆。現場の職人さんが話す言葉と、お客様が使う言葉の橋渡し役となることを目指している。
川崎市 56.5坪木造平屋住宅の解体事例解説
解体依頼の背景
依頼主であるWさんは、古くなった会社の社宅の建て替えを計画していました。対象となる建物は木造平屋2棟で約56.5坪。敷地も広く、居住者がまだ住んでいる中でのスタートでした。
当初は建て替えを行う建築会社経由で解体工事も依頼する予定でしたが、提示された見積もり金額が予想以上に高額。予算を抑えるために自分で解体業者を探す「分離発注」を決断しました。
しかし、新築工事のスケジュールは決まっており、解体工事が遅れるわけにはいきません。「費用は抑えたいが、スケジュールを守れる業者がいい」という、コストとスケジュールの両立が求められました。
解体工事のポイント
50坪を超えるような大きな建物の解体や、建物が複数棟ある場合、以下の点が特に重要です。
- 工期の厳守とスケジューリング
面積が広い分、廃材の量も多くなります。搬出や処分がスムーズにいかないと、工期が延びる原因になります。 - 近隣および居住者への配慮
工事開始ギリギリまで居住者がいる場合や、周囲に住宅がある場合、トラブルなく円滑に工事を進めるための「配慮」ができる業者だとトラブル防止の観点で安心です。 - 分離発注によるコストダウン
建築会社や下請け業者の中間マージンをカットして、どこまで費用を適正価格にできるかがポイントです。
運営者 稲垣大きな建物の解体は、小規模な住宅に比べて業者の「段取り力」の差が工期に直結します。安さだけでなく、ノウハウのある業者を見極めるのが大切です。
相見積もりの結果
見積もり比較サイトを通じて紹介された解体業者2社の見積もりを比較した結果、「A社340万円」、「B社235万円」でした。
A社の見積書
B社の見積書

見積書比較のポイント
A社とB社では、なんと105万円も差がつきました。Wさんも当初はこの価格差に「B社は安すぎて何か裏があるのでは?」と不安を感じられましたが、業者へのヒアリングでその理由が分かりました。
B社は親子2代で続く老舗の解体業者であり、長年の経験から「短期間で効率よく壊すノウハウ」を持っていました。さらに、処分場の関係者と太いパイプがあり、廃材の分別方法など直接指導を受けたりし、日頃から処分費を極限まで抑える努力をしていたのです。
現地調査の際も、B社の担当者は非常に分かりやすく誠実な対応で、Wさんの「工期への不安」を払拭してくれました。
運営者 稲垣B社は自社で重機を保有し熟練の職人を抱えているため、外注費などの余計なコストがかかりません。また「どうすれば処分費を安くできるか」を常に考えている姿勢が、この圧倒的な価格差を生み出しました。
施工中の現場写真
①解体清祓(かいたいきよばらい)

解体工事が始まる前日までに解体業者さんが周辺のお宅をまわって解体工事の挨拶と事前説明をしてくれました。それからお祓いをしていよいよ解体工事スタートです。
※解体清祓(かいたいきよばらい)とは
家の守り神への感謝と工事の安全を祈願する儀式です。
②許可の掲示・養生設置


平屋2棟という広範囲の工事ですが、近隣への粉塵飛散を防ぐため、隙間なく丁寧に養生シートを設置します。敷地が広いため、重機の搬入経路もしっかり確保してからのスタートです。
③ 整地・引き渡し

解体後は地面の中にコンクリート片などが残っていないか入念に確認し、平らに整地して完了です。
予定していた工期よりも大幅に早く、見積もりから約1ヶ月というスピードで全ての工程を終えられました。
お客様の声
「当初の予定よりも費用が100万円以上浮いたことにも驚きましたが、何より仕事の早さに感動しました。居住者の退去時期などの関係でスケジュールが心配でしたが、B社さんはこちらの事情を汲んでくださり、予定より大幅に早く工事を完了させてくれました。現地調査の時からとても誠実で、安心してお任せできました。分離発注にして本当に良かったです。」
Wさんは、浮いた費用を新築の設備投資に回すことができ、大変満足されていました。
スッキリ解体からのアドバイス
今回のように、新築のスケジュールが決まっている場合、解体工事の遅延は絶対に避けなければなりません。
特に50坪を超えるような大きな建物の場合、業者選びを間違えると「工期内に終わらない」「追加費用が発生した」といったトラブルになりがちです。
- 自社施工・自社重機保有の業者か?
レンタル機材や下請けを使わない業者は、スケジュールの融通が利きやすく、コストも安くなる傾向があります。 - 現地調査時の対応力
「安くできます」だけでなく、「なぜその金額・工期でできるのか」を説明できる業者は信頼できます。 - 近隣対策の経験
大きな工事ほど近隣への影響が出ます。事前の挨拶や説明をしっかり行う業者を選ぶとトラブルによる工事中断のリスクを減らせます。
運営者 稲垣B社のような技術力のある業者を見つけるのが、分離発注成功の近道です。価格だけでなく、その業者が持つ「背景(歴史やノウハウ)」まで気にかけてみましょう。
まとめ
今回の解体事例ではWさんの希望通り、新築工事開始前に余裕を持って解体が完了しました。
ポイントは、「提示された見積もりの安さの根拠を、しっかりと業者に確認できた点」です。
今回のB社のように、親子2代で続くノウハウや処分ルートの確保といった「企業努力による安さ」であれば、工事品質を落とさず費用を大幅に抑えられます。
また、建築会社任せにせず分離発注で複数社を比較し、結果的に105万円のコストカットにも繋がりました。
運営者 稲垣工事を遅らせないためには、希望条件や疑問を確認するのが重要です。ぜひご希望の地域で解体業者を探してみてください。

