今回は茨城県久慈郡大子町で行われた「雪害で一部崩壊した罹災家屋の解体工事」の事例をご紹介します。
運営者 稲垣今回ご紹介するのは、「大雪の影響で崩れてしまった空き家の解体を、安全かつ費用を抑えて進めたい」という案件。公的支援の活用や業者の解体実績の確認がポイントです。
監修者
運営責任者「スッキリ解体」編集長
稲垣 瑞稀(いながき みずき)
解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。近年は解体の前段にある空き家問題(管理・解体・補助金・税制)にも取材領域を広げている。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。
執筆「スッキリ解体」専属ライター
丸山 夏実(まるやま なつみ)
「”わからない”という不安を、”わかった!”の安心に変えるお手伝いをします。」
はじめて解体工事に直面する方の不安な気持ちに、誰よりも共感することを大切にするライター。数多くの業者インタビューや専門勉強会を通じて、プロの専門用語を一般の方にもわかりやすく伝える。読者と同じ目線に立ち、一緒に不安を解決していくパートナーのような記事作りを信条としている。
久慈郡大子町 50坪木造平屋住宅の解体事例解説
解体依頼の背景
依頼主のWさんは、祖父から相続した空き家が大雪の影響で一部崩れてしまったため、解体して駐車場にする決意をしました。
罹災家屋という特殊な解体のため、丁寧な申請サポートと安全な施工をご希望でした。
また、知り合いに紹介してもらった工務店の見積もり金額が高いと感じたため、費用を抑えて請け負ってくれる業者を探していました。
解体工事のポイント
雪害などの自然災害で罹災した家屋の解体や、その後の土地活用をトラブルなくスムーズに進めるためには、以下3つのポイントをおさえましょう。
- 罹災証明書や被災証明書の活用
自然災害で住まいが被害を受けた場合、自治体からの支援を受けるためには「罹災証明書」や「被災証明書」の発行申請が必要です。 - 将来を見据えた土地活用の検討
解体後の土地を駐車場や賃貸などどう活用するかは、「需要」「費用」「心理負荷(経営上のトラブルリスク)」の3軸で選ぶことが大切です。 - 町外の業者も含めた比較
久慈郡内の工事であっても、隣接する常陸太田市や常陸大宮市の業者の方が、廃材の処分場の位置や得意分野の違いで結果的に安くなる場合があります。
運営者 稲垣雪などで罹災した際は、自治体の支援を受けるため、まずは罹災証明書や被災証明書を申請しましょう。認定に時間がかかる場合も、申請を証明する『罹災届出証明書』があれば、早期に公的支援を受けられる可能性があります。
相見積もりの結果
Wさんは、工務店とは別に解体業者3社(合計4社)に見積もりを依頼しました。
見積費用総額を比較した結果、「A社108万円」「B社89万円」「C社135万円」「工務店129万円」でした。
4社の解体業者の特徴と比較
| 業者 | 現地調査での説明 | 見積書の分かりやすさ | 担当者の信頼感 | 現場までの距離 | 見積金額 |
| A社 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 108万円 |
| B社 | △ | ✕ | 〇 | △ | 89万円 |
| C社 | ✕ | ✕ | 〇 | 〇 | 135万円 |
| 工務店 | ✕ | ✕ | ✕ | 〇 | 129万円 |
見積書比較のポイント
価格だけで比較すると、圧倒的に安いB社(89万円)に魅力を感じるかもしれません。B社とC社では46万円もの差がありました。見積金額に差が出る理由は、廃材の処理場による処分費の違いや、人件費の変動などが挙げられます。
しかし、Wさんは価格だけでなく、解体業者の対応や見積書の分かりやすさなど、価格以外の要素も総合的に評価しました。B社は現地調査での説明が不十分で、見積書も詳細ではありませんでした。
運営者 稲垣他社より極端に見積もりが安く、その理由が不明確な場合は注意が必要です。優良業者を見分ける際は、価格だけでなく以下の点を総合的に判断しましょう。
- 見積もりの根拠、追加工事の条件、近隣対策に関する明確な説明
- 建設業許可や解体工事業の登録の有無
- 損害賠償保険への加入状況
Wさんは、価格を抑えつつ、現地調査での説明が丁寧で見積書も分かりやすかった「A社」に解体工事を依頼すると決めました。
施工中の現場写真
①着工前の準備(残置物撤去)

解体作業を始める前に、室内にある残置物の撤去と処分を行います。
②室内の解体

残置物が片付いた後、建具や内装材を手作業で撤去する室内の解体工事に移ります。
③重機での解体作業

内装の撤去が終わると、重機を搬入して母屋の解体作業が行われます。専用のアタッチメントを取り付けた重機(ユンボ)で効率よく解体していきます。

母屋の解体が終わると、敷地内にあった木造納屋の解体作業も同様の重機を使って安全に進められます。
④施工後の様子

工事開始から約2週間後、地中の確認や整地作業を終え、現場は綺麗な更地に仕上がりました。Wさんの希望通り、駐車場としてすぐに活用できる状態での引き渡しとなりました。
お客様の声
最初は雪で家が崩れてしまい、どう手続きを進めていいか分かりませんでしたが、業者の方に罹災証明書のアドバイスをもらい大変助かりました。ただ安いだけの業者ではなく、見積もりの説明が丁寧で信頼できるA社さんにお願いして正解でした。残置物の処理から納屋の解体までスムーズに進み、希望通り駐車場として活用できる綺麗な更地になって安心しています。
Wさんは、罹災手続きのアドバイスなどもしてくれる信頼できる業者に依頼できたことに大変満足されていました。
スッキリ解体からのアドバイス
今回は「罹災した家屋の解体」という特殊な状況下で、適切な手続きと業者選びが成功した事例でした。
- 罹災状況に応じた公的支援の確認
雪害などで家屋が倒壊・一部損壊した場合は、解体前に自治体へ罹災証明書の申請を行い、補助金や支援制度が活用できないか確認しましょう。 - 罹災家屋の解体実績を確認
倒壊した家屋の解体は、通常の解体以上に慎重な安全管理が求められます。作業が複雑化しやすいため、技術力と経験のある業者を選ぶことが不可欠です。 - 地域特有の条件を考慮した業者比較
「現場に近い業者が一番安い」とは限りません。久慈郡のようなエリアでは、隣接する市町村の業者も含めて比較することで、運搬コストや処分費を抑えられる優良業者に出会える確率が高まります。
運営者 稲垣罹災家屋の解体はリスクも多く手間もかかりますが、経験豊富な業者に任せることでスムーズに進められます。現場の状況や今後の土地活用に合わせて最適な業者を見極めることが大切です。
まとめ
今回の事例では、罹災した住宅の解体に迅速に取り組み、実際のやり取りの中で業者の適性を見極めたことが、コストダウンと満足度の高さに繋がりました。
ポイントは「価格だけで判断せず、丁寧な対応をしてくれる業者を選ぶこと」と「罹災解体の経験豊富な業者を選ぶこと」の2点です。
運営者 稲垣納得のいく解体工事を叶えるためには、ご自身に合った解体業者選びが大切です。空き家を長年抱えて悩んでいる方や、自然災害で家屋が被害を受けてしまった方は、ぜひ希望の地域で信頼できる解体業者を探してみてください。