今回は兵庫県川西市で行われた「新築の建て替えに伴う木造2階建て住宅の解体工事」の事例をご紹介します。
運営者 稲垣今回ご紹介するのは、建て替え時に「解体費用を抑えつつ、住宅地での近隣トラブルを防ぎたい」という案件。ハウスメーカーを通さない「分離発注」の活用と、近隣配慮に長けた解体業者の見極めが重要です。
監修者
運営責任者「スッキリ解体」編集長
稲垣 瑞稀(いながき みずき)
解体業界専門のWebメディアでWebディレクターとして6年以上、企画・執筆・編集から500社以上の解体業者取材まで、メディア運営のあらゆる工程を経験。近年は解体の前段にある空き家問題(管理・解体・補助金・税制)にも取材領域を広げている。正しい情報が届かず困っている方を助けたいという想いから、一個人の責任と情熱で「スッキリ解体」を立ち上げ、全記事の編集に責任を持つ。
川西市 30坪木造2階建て住宅の解体事例解説
解体依頼の背景
依頼主のKさんは、家を新築するために購入した「空き家付き物件」の解体を計画。
当初は、建築先のハウスメーカーに解体も任せる予定でしたが、提示された費用が想定以上に高額だったため、少しでも費用を抑えて施工してくれる業者を探していました。
また、現場が住宅密集地のため、騒音や粉塵による近隣トラブルの回避も重要視していました。
解体工事のポイント
新築に伴う解体工事で、「費用の削減」と「近隣トラブルの防止」を実現するためのポイントは以下の2点です。
1. 費用を抑える「分離発注」
新築はハウスメーカーへ、解体は解体業者へ別々に依頼する方法です。
- メリット: ハウスメーカー経由で解体を依頼する場合に発生する手数料や管理費(中間マージン)をカットでき、解体費用を約20〜30%削減できるケースがあります。
2. 近隣トラブルを防ぐ「配慮を徹底できる業者選び」
住宅地での解体では、騒音や粉塵によるトラブルを防ぐため、以下の対策を徹底する業者かを見極めましょう。
- 事前の状況調査: 工事着手前に、近隣の環境や状況をしっかり確認。
- 丁寧な挨拶回り: 工事の前に近隣住民へスケジュールや作業内容を説明し、理解を得る。
- 養生の徹底: 工事中は防音・防塵シートなどを適切に設置し、周囲への影響を最小限に抑えているか。
運営者 稲垣分離発注時は、工期の遅れを防ぐためハウスメーカーとの情報共有を徹底しましょう。また、住宅地での解体は、契約前に「事前の挨拶回り」や「養生などの騒音・粉塵対策」を具体的に説明してくれる業者を選ぶと安心です。
相見積もりの結果
3社の見積もりを比較した結果、費用総額は「A社 132万円」「B社 128万円」「C社 124万7,400円」でした。
A社の見積書
B社の見積書
C社の見積書

見積書比較のポイント
3社の見積もりを比較すると、工法に違いがありました。「2階部分を手壊し」とするA社・C社に対し、B社は「すべて重機で解体」する想定でした。
人の手で建物を解体する工法で、主に重機が進入できない狭小地(住宅密集地)で用いられます。
騒音や振動、粉塵の飛散を抑えられるメリットがありますが、手間と工期がかかる分、重機解体に比べて費用が割高になる傾向があります。
ここで注目すべきは、人件費がかさむはずの「手壊し」を含むC社が、重機のみのB社より安かった点です。業者ごとの金額の差は、「廃材の処分費の違い」や「スケジュールの空き状況などによる人件費の変動」などから生じます。
Kさんは、工事前の挨拶や養生など近隣への配慮を事前に丁寧に説明してくれたC社に誠実さを感じ、依頼を決めました。
運営者 稲垣見積もり金額が他社より安い場合は、「安さの理由」を確認しましょう。理由が明確であれば企業努力による適正価格と判断できますが、曖昧な場合は後から不当な追加請求をされるリスクがあるため注意が必要です。金額だけでなく、工事内容の透明性も業者選びの判断材料です。
施工中の現場写真
①足場と養生の設置


解体工事が始まりました。建物の周りに足場を組み、防音効果のある養生シートを張り、周囲への騒音やホコリの飛散を最小限に防ぎます。
②2階部分の手壊し解体と内装撤去

住宅密集地のため、近隣への配慮として2階部分は手作業で慎重に解体を行います。その後、建物の内装を撤去して骨組みだけの状態にします。出た廃材は種類ごとにしっかり分別し、処分場へ運びます。
③重機による躯体解体

骨組みだけになった家屋を、重機(ミニショベル)を使って効率よく解体していきます。熟練のオペレーターが近隣に配慮しながら丁寧に解体を進めていきます。
④建物の基礎撤去


建物の解体が終わったら、地面に埋まっている基礎(土台部分)を重機で掘り起こしながら撤去します。同時に予期せぬ地中埋設物がないか、隅々までチェックします。
⑤整地・引き渡し

最後に基礎を掘り起こした地面を平らに整地し、きれいな更地に仕上げて解体工事完了です。近隣からのクレームは一切なく、無事に引き渡しを迎えました。
お客様の声
ハウスメーカーの見積もりが高くて驚きましたが、自分で業者を探したことで費用を適正な価格に抑えられました。住宅地での工事ということで近隣の方にご迷惑をおかけしないか不安でしたが、担当者の方が事前に丁寧な挨拶回りをしてくださり、手壊し解体で騒音にも配慮してくれたおかげで、クレームもなく無事に終えられました。本当にありがとうございました。
Kさんは、費用を抑えつつも、トラブルなく安全に新築工事へ移れたことに大変満足されていました。
スッキリ解体からのアドバイス
費用を抑えつつ、安全でトラブルのない施工を行う優良業者を見極めるには、以下の3点が重要です。
- 見積書の内訳が詳細か確認する
「工事一式」などのどんぶり勘定ではなく、重機または手壊し解体費、処分費、養生費など項目を分けて細かく明記されているか確認しましょう。極端に安い場合は理由を質問し、「自社重機の保有」など明確な回答があるか見極めます。 - 近隣への配慮が徹底されているか
住宅地では近隣トラブル対策が不可欠です。事前の挨拶回り、適切な防音・防塵シートの設置、必要に応じた手壊し解体の提案など、周辺環境への配慮が万全な業者を選びましょう。 - 業者の得意分野や状況も考慮する
「現場から近い業者が最安」とは限りません。隣接エリアの業者でも「木造解体が得意」「利用する処分場が近い」「スケジュールに空きがある」などの理由で安くなるケースがあります。広い視野での比較が費用を抑えるコツです。
運営者 稲垣悪徳業者は、受注のために極端に安い見積もりを出し、後から不当な追加費用を請求することがあります。見積もりの透明性だけでなく、疑問点に丁寧に答えてくれるかなども含めた判断が必要です。
まとめ
今回の解体事例では、ハウスメーカーに一括で依頼せず「分離発注」を行ったことで、解体費用を抑えられました。
ポイントは、「分離発注を利用したこと」「近隣トラブルを防ぐための対策(手壊し解体など)を提案してくれる業者を選んだこと」「見積もりの安さの理由をしっかり確認したこと」です。
住宅地での解体工事は、近隣への配慮が重要です。費用と対応の質のバランスが取れた誠実な業者を選ぶことが、成功の秘訣です。
運営者 稲垣新築工事を気持ちよくスタートするためにも、近隣住民の方々との良好な関係を保ったまま解体工事を終えることが大切です。ぜひ、複数の業者の見積もりや対応を比較して、信頼して任せられる解体業者を探してみてください。